愛する人を殺すことでしか闇から救い出せない悲しみ。無力である悲しみ。誰かと繋がりたくても軋んでしまう、孤独。世に幾多の純愛あれど、このエイドリアンとローレンスの物語は外すことが出来ないと思います。愛する人を殺す。愛する人に殺される。響くオルゴールの音色。このオルゴールまでもが、エイドリアンを狂わせるメリーゴーラウンドの形。愛する人へ出来ることが、「殺す」「殺される」しかなかった二人の結末。
 ラストシーンでこの作品のタイトルが「少年残像」である意味がわかります。
 悲しく激しい恋物語を読みたいという方は是非☆ 構想は約十年前からあり、その時は何と一日で描き上げたそうです。併録の短編「デビル・インサイド」「WHEN A HEART BEATS」もホラー、ミステリー、コメディの要素を備えていて楽しいです。これも古い漫画ですが、描いた当時作者の由貴さんは洋楽・洋画命だったそうで、セリフもコマ割りも軽快!

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