手塚治虫の晩年の最高傑作。小学生の頃読んで非常に感銘を受けました。特に僧・ナラダッタの「魚はおまえにたべられるためにつかまったのだ」という言葉に受けた衝撃は、今でも忘れられません。自分は色んな命に生かされているのだと気づいてからは、どんなに急いでいても食事の時の「いただきます」「ごちそうさま」だけは欠かさなくなりました。誰か一人でも欠けたら自分の生活は成り立たない、同じようにわたしも誰かの役に立ちたいのですが・・・、「ありがとう」と言われた瞬間に自分の方が救われてしまうので(苦笑)、なかなか難しいです。
 手塚治虫が自分なりに描いたブッダは、悟りきった聖者というよりは、生身の人間として描かれています。悩みもし、運命を恨みもする。普通の人と同様、現実の中でもがき苦しみ、しかし真理を見出そうとする。その姿がとても印象的です。登場人物の心理描写も巧みで、ストーリー展開のテンポの良さも他の手塚作品と全く遜色がありません。
 素晴らしい漫画なので是非全巻読んでみてください☆ リータちゃんが大好きです^^

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