遠藤 周作 「白い人・黄色い人」
2005年5月4日 おすすめの本一覧
カトリックの立場から生と死を見つめた、遠藤周作の初期作品。「白い人」の主人公が育ったリヨンで、「黄色い人」に登場する破戒僧デュランも育ったというのは意味ありげです。(ないのかもしれませんが)
わたしにとって「黄色い人」は衝撃的な内容でした。日本人は多くの神は持っても一つの神は持たない。キリスト教は神に許しを乞い続けるのに比べ仏教は「なんまんだ」と言えばすぐに仏が許してくれる、つまり罪の意識が全くといっていいほど違う。キリスト教が善悪をきっちりと分けるのに比べ仏教は善も悪も区別がない。生と死も、希望と絶望も、全てが混沌としている・・・。自分の何たるかを見せ付けられ、読むのが苦しかったです。
遠藤周作の作品はこの「白い人・黄色い人」に限らず、一つの作品で扱うテーマが一つでない上に人間の醜い部分まで描ききるのが特徴です。読みきるのは辛いですが得るものは大きいので、興味を持たれた方はどうぞ心してお読みください。
わたしにとって「黄色い人」は衝撃的な内容でした。日本人は多くの神は持っても一つの神は持たない。キリスト教は神に許しを乞い続けるのに比べ仏教は「なんまんだ」と言えばすぐに仏が許してくれる、つまり罪の意識が全くといっていいほど違う。キリスト教が善悪をきっちりと分けるのに比べ仏教は善も悪も区別がない。生と死も、希望と絶望も、全てが混沌としている・・・。自分の何たるかを見せ付けられ、読むのが苦しかったです。
遠藤周作の作品はこの「白い人・黄色い人」に限らず、一つの作品で扱うテーマが一つでない上に人間の醜い部分まで描ききるのが特徴です。読みきるのは辛いですが得るものは大きいので、興味を持たれた方はどうぞ心してお読みください。
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