もっと早くにこの本と出逢いたかった。でも、今出逢えて良かった。数学者による数学という学問の本質についての本です。専門的な内容もあり、最初はとっつきにくかったのですが、P22〜23の「もし〜」あたりからエンジンがかかり始めました。「なぜ数学を学ぶべきか」が全体を通して書かれていて、決定的な答えがP218にあります。本質と本質でないものを区別する能力、無限を客観的に見ることのできる能力、物事の正確さを証明することができる能力、それらを培える唯一の学問!
 数学嫌いになってから、はや六年以上。わたしはただ問題を与えられて、公式を覚えて、淡々と答えを解くという作業が嫌でした。でもこの本で扱っている数学は楽しかった。P109〜P112、P134〜137の問題にわくわくして取り組むことができました。P149〜159の数学者たちの考えも数学を学ぶことへのヒントになる。P173〜183も楽しいし納得できる。P162の「3分の1の理論」は芸術分野でも使えそう。でもP115のパイの値が、校正ミスでとんでもないことになっています、ぼんやりして覚えないよう注意。
 邦題がニクいですね。これなら数学がいつも苦手だった人(例えばわたし)は手にとる(笑)。そして数学への見方を変える。おすすめ☆

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