いつか年を取って死ぬのも悪くない、そう思わせてくれる映画。
 年を取ったといっても恋もするし目指すは男たちにかしずかれてのクルージングよ!な3人のおばあちゃんたちの物語。
 全く誰がこんな邦題つけたんでしょ? コメディではないです。かと言ってまじめでもない。おばあちゃんたち、万引きでクルージング費用を貯めているし(笑)。その費用を強盗に奪われてしまうのだけれど、その後に「なら、わたしたちも強盗をするわ!」と発想するのがすごい。銀行強盗に強盗の仕方を習いに行く行動力にも拍手。前半はおばあちゃんたちのパワーに圧倒されます。でも後半では、もうすぐ人生を終える彼女たちの、最後まで親友と一緒に居られる喜びが伝わってきて心に沁みます。演じている女優さんたち自身もおばあちゃんなので、セリフの一つ一つ、表情一つ一つに真実を感じます。彼女たち自身は若い男が好みなのだけれど、やっぱり恋する相手はおじいちゃんたち。おじいちゃんたちの恋人を見つめる瞳には、若者のそれとは違う熱があります。慈しみ、最後の恋、どれも言い得ているようで違うかもしれないけれど。
 風が吹いていく、花が海面に浮かぶ、ラストがとても好き。
 社会福祉を勉強していく中でこの映画に出会えたことをとても幸運に思います。

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