ラジオから流れてきた初めて聴く曲にノリノリになっている自分に気づき、ハッとした。この曲は大したことはない。なぜなら初めて聴くのにノレる曲というのはわたしの今のレベルで理解できる曲ということであり、わたしの今のレベル以上の曲ではない。だからわたしを高めることはできない。わたしはラジオを消した。
 これまで「初めて聴いた時に好きになった」という曲は無条件に良いものだと思ってきた。だが今は思う、むしろ「初めて聴いた時は何だこの曲と思っていたけれど、何度も聴くうちに好きになった」曲の方が素晴らしいのではないか? 少なくとも自分に何か新しいものをもたらしてくれたということだ。本でも同じこと。スラスラと一気に読めてしまう本も、それは今の自分に理解できることが書いてあるからではないか。読んでいて内容を理解できるということは楽しくはあるけれど、読書する意味を考えたい。
 今まで食わず嫌いしてきた作品に挑戦してみようと思う。
 確実に何かを変えてくれるはずだ。いや、わたしの尊敬する人が素晴らしいことを言っている。「変わるのではなく増えていくのだ」と。そう、人は変われないが増えていくことができる。自分なりに自分というものを増やしていき、いずれ超えたい。

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