本日わたしは魚をおろしたため手は血まみれ、鱗だらけ。というわけで嶽本野ばらさんの『鱗姫』を本棚から出して読み直してみました。
 美意識。この作品を一言で表すならわたしはこの三文字を掲げます。美と醜それらは皮膚で決まる、皮膚こそがアイデンティティであると主人公は言います。けれど美しい彼女は体に鱗がはえる病気を患っている。日焼け止めを塗り日傘をさし黒い服を身に纏い白い肌を維持しても、増えていく鱗。増えていく。増えていく。治療法はない。いえ、あるのです。治療法とは呼べないけれど、鱗の一部を消す方法が。ただ一つ・・・。
 『ミシン』が出版されて以来嶽本野ばらさんの作品を読み続けておりますが、この『鱗姫』が一等好きです。フェミニズムに抵抗する姿勢も新鮮。ここからの文章はネタバレを含みますので読む方はご了承くださいませ。わたしって兄妹の恋愛フリークなのです。義理の兄妹ではだめ、母親の同じ実の兄弟でなくてはいけません(だから、と言うわけではないですが山岸凉子さんの『日出処の天子』も好きです)。お兄ちゃんが大好きです。男友達に今日一日お兄ちゃんと呼ばせてくれと懇願して実行する始末。幸いわたしには兄がいないのですけどね。良かった良かった。いたらどんなことになっていたことか。現実的に考えてジャイアンとジャイ子の関係になっていそうですけど。もしやわたしがジャイアン!?
 主人公同様わたしにとっても皮膚は大切。紫外線対策にいつも日焼け止めを塗りサングラスをかけ帽子をかぶり、明日は日傘を買いに街へ出かけます。鱗がはえてきたら・・・どうしましょ。Fくんの生気でも吸い取るか。血なら前に吸ったし(^皿^)

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