中村 うさぎ 『私という病』
2006年7月10日 おすすめの本一覧 コメント (2)
女性は、女という性を持つ人間です。女性は人間です。人間には感情があります。意思があります。
けれど男性は女性を人間ではなく女として扱います。女性は混乱します。現在の社会はまだまだ男性社会。男性に人間ではなく女として扱われ、女性は「性的価値がない女性には何の価値もない」と思うようになっていくのです。
中村うさぎさんが一時期いわゆるデリバリーヘルスで働いたのは、そうした苦しみの末、自分の性的価値を金銭という形で確認したくなったからだそうです。しかしそれを公言した後、中村さんは男性から「社会的制裁」を受けることになります。体を売った経験を持つ女性には嫌がらせの電話をしたり馴れ馴れしい口をきいたり体を触ってもいい、仕事を奪ってもそれが当然なのだ、と男性たちは考えたのです。
なぜなのでしょうか? 体を売るという行為には女性の感情や意思が伴われています。しかしそれらについて考えることなく、ただ体を売ったという事実だけで人間である女性を傷つけ貶めるのは果たして当然の行為なのでしょうか? 例えばミニスカートを穿いている女性が痴漢被害に遭った場合でも同じような現象が起きます。「ミニスカートを穿いている方が悪い」と。女性は被害者なのに、なぜか女性にも非があるように言われてしまいます・・・男性に。時には女性にさえもです。もしも女性が窃盗被害に遭ったというのであれば泥棒が加害者で女性が被害者となるのに対し、性犯罪においては被害者である女性にも非があるということになってしまいます。暗い夜道を一人で歩いていたから、ミニスカートを穿いていたから、・・・女性が悪いのですか? わたし自身も電車の中で何度か嫌な思いをしましたが、そういう時相手の男性は大抵笑っていました。犯罪をしているという意識がない顔でした。文句を言いたいのに全く声が出ず、ずっと耐えるしかなく、わたしはしばらく男性不信になりました。
決して女性を男性より優位に置けと言っているのではありません。女性が人間であるように男性も人間です。人間同士。対等のはずです。
わたしはこの本を読み、もしかしたら昨今の少子化や非婚現象は女性たちが「自分は人間である」と叫んでいる証かもしれないと思うようになりました。生まない、結婚しないという意思や感情を、本来誰も非難できないはずです。いずれ『女の平和』のように、女性たちが性ボイコットをしたりして。「女性が子どもを生まないと人間は絶滅する」という意見があると思いますが、子どもを生むのが嫌なのではないのです。子どもを生む道具のように扱われるのが嫌なのです。
けれど男性は女性を人間ではなく女として扱います。女性は混乱します。現在の社会はまだまだ男性社会。男性に人間ではなく女として扱われ、女性は「性的価値がない女性には何の価値もない」と思うようになっていくのです。
中村うさぎさんが一時期いわゆるデリバリーヘルスで働いたのは、そうした苦しみの末、自分の性的価値を金銭という形で確認したくなったからだそうです。しかしそれを公言した後、中村さんは男性から「社会的制裁」を受けることになります。体を売った経験を持つ女性には嫌がらせの電話をしたり馴れ馴れしい口をきいたり体を触ってもいい、仕事を奪ってもそれが当然なのだ、と男性たちは考えたのです。
なぜなのでしょうか? 体を売るという行為には女性の感情や意思が伴われています。しかしそれらについて考えることなく、ただ体を売ったという事実だけで人間である女性を傷つけ貶めるのは果たして当然の行為なのでしょうか? 例えばミニスカートを穿いている女性が痴漢被害に遭った場合でも同じような現象が起きます。「ミニスカートを穿いている方が悪い」と。女性は被害者なのに、なぜか女性にも非があるように言われてしまいます・・・男性に。時には女性にさえもです。もしも女性が窃盗被害に遭ったというのであれば泥棒が加害者で女性が被害者となるのに対し、性犯罪においては被害者である女性にも非があるということになってしまいます。暗い夜道を一人で歩いていたから、ミニスカートを穿いていたから、・・・女性が悪いのですか? わたし自身も電車の中で何度か嫌な思いをしましたが、そういう時相手の男性は大抵笑っていました。犯罪をしているという意識がない顔でした。文句を言いたいのに全く声が出ず、ずっと耐えるしかなく、わたしはしばらく男性不信になりました。
決して女性を男性より優位に置けと言っているのではありません。女性が人間であるように男性も人間です。人間同士。対等のはずです。
わたしはこの本を読み、もしかしたら昨今の少子化や非婚現象は女性たちが「自分は人間である」と叫んでいる証かもしれないと思うようになりました。生まない、結婚しないという意思や感情を、本来誰も非難できないはずです。いずれ『女の平和』のように、女性たちが性ボイコットをしたりして。「女性が子どもを生まないと人間は絶滅する」という意見があると思いますが、子どもを生むのが嫌なのではないのです。子どもを生む道具のように扱われるのが嫌なのです。
コメント
とてもかっこいい人だと思っています。
女性は女であるとともに人間である。
共感できる意見がたくさんでした。
勉強になります。
わたしも初めて中村うさぎさんの本を読みました。
今までわたしは中村さんに対して買い物依存症とか美容整形にはまっているとかそういうイメージしか持っていなかったのですが、この本を読んで「何てすごい人なんだ!」と尊敬さえするようになりました。それから今までわたしは女性なのに男性の目線で女性を見ていたなあ、女性に女であることを押し付けてしまっていたなあ、と反省しました・・・(><)
中村さんの他の著書を読んだら、またレポートしますね☆ 『愚者の道』とかを読もうと思っています。