人形を作ること・・・自分又は誰かに抱く幻想を永遠に閉じ込めること。
 人形を壊すこと・・・「(その人なりの答え)」
 現実への回帰か。それとも拒絶か。
 どちらかを選択しなければならない時は必ず来ます。
 現実を選ぶなら、自分の手で自分が生み出した幻想を打ち壊さなくてはなりません。では現実を打ち壊し、人形を主人公にしようと決めたなら? そう決めたなら、脇役である自分もいつか消さなくてはなりません。
 ただし、自らバラバラにした「人形」を復元するかそのままを愛しむか、それもまたその人次第。捨ててしまうことだってできる。
 この小説はそういう物語です。
 自分にそっくりな顔をした人形と出逢った女性・聖(ひじり)がどうなるのか、ドキドキしながら読みました。

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