女性は鬼にもなれる・・・。
 わたしは『雨月物語』の磯良と同じくらい『四谷怪談』のお岩さんが怖いです。
 お岩さんは容貌の醜い女性。伊右衛門という美男を婿養子に迎え、伊右衛門を愛しますが、伊右衛門はお岩さんを嫌いました。伊右衛門は喜兵衛、長右衛門らと謀ってお岩さんを離縁することに成功します。伊右衛門はお花という女と結婚しました。お岩さんはそのことを知って発狂。やがて失踪します。それから伊右衛門とお花、喜兵衛、長右衛門らは死亡。その子どもたちも死んでいき、彼らの家は絶えました。
 これはお岩さんがやったのでしょうか。それともただの偶然? いえ、お花や子どもたちの死を目の当たりにしたり幻覚を見たりと伊右衛門が徹底的に苦しんでいることから、お岩さんの仕業と言えましょう。しかしお岩さんがやったのかお岩さんの怨霊がやったのかはわからず、誠に不気味な物語です。
 お岩さんはどこへ消えたのでしょうか。
 醜かったからお岩さんは愛されなかったのでしょうか。
 もしかしたら最初から、お岩さんは鬼だったのでしょうか?
 そうではないと信じたいのですが・・・。

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