ウィリアム・シェイクスピア 訳・・・小田島 雄志 『マクベス』
2006年11月27日 おすすめの本一覧
二枚舌の物語。
真実か嘘か。
真実でもあり嘘でもあるのか。
魔女たちはマクベスに「あなたは王になれる」と言い、バンフォーには「あなたは王の父親になる」と言う。
マクベスは臣下の身。王にはなりたいが、今の王を尊敬している。王を殺す準備をしたものの、やはりやめようと思い直す。しかし、マクベス夫人はマクベスに、王を殺して王になるよう勧める。マクベス夫人は王を殺す手伝いをし、企みを王に悟られぬよう、王に「私どもは陛下のしもべ」とも言ってみせた。
マクベスは王を殺して自らが王になる。殺したのは自分ではなく先王の王子たちだと偽って。その後マクベスはバンフォーを殺してしまう。バンフォーの子をも殺そうとしたが、子どもは逃げおおせた。だからその子がバンフォーを殺して逃げたのだ、と罪を着せた。マクベスは魔女たちが「マクダフに気をつけろ」と言うのでマクベスはマクダフを殺そうとするが、マクダフは逃げた。だからマクベスは代わりにマクダフの妻と子どもを殺してしまう。
まんまと王になったマクベスとその妃マクベス夫人は、錯乱状態に陥る。自分が殺した者の亡霊を見て苦しむ。マクベス夫人は夢遊病になって、自分たちが殺したのだということを喋ってしまう。
不安になったマクベスが予言を乞うと、魔女たちは「女から生まれたものはマクベスを倒せない」「バーナムの森が動かないかぎり安泰だ」と言った。その予言を信じ、マクベスはわずかに自信を取り戻す。
バーナムの森は動かない。だが、枝を持って森に見せかけて進軍してくる者たちがいた。森は動かないが、動いたのだ。
妻と子を殺されたマクダフが、マクベスの前に立つ。マクベスが自分は女から生まれたものには殺されない、と告げるとマクダフは「俺は母の腹を破って出てきた」と言った。マクダフはマクベスを殺す。その前にマクベス夫人は自殺。
魔女の予言は確かに当たった。真実でも嘘でもなく、真実でもあり嘘でもあったが。確かにマクベスは王になれたのだ。
この『マクベス』、シェークスピア作品の中でもかなり残酷な方だと思います。マクベスとマクベス夫人の最期がなんとも壮絶。
人の言葉を鵜呑みしてはだめだ、自分の本心とは違うことを人に勧められたからといって行ってはだめだ、それが正しいことなのかどうかは自分が一番わかっているはずだ、というメッセージを感じます。
真実か嘘か。
真実でもあり嘘でもあるのか。
魔女たちはマクベスに「あなたは王になれる」と言い、バンフォーには「あなたは王の父親になる」と言う。
マクベスは臣下の身。王にはなりたいが、今の王を尊敬している。王を殺す準備をしたものの、やはりやめようと思い直す。しかし、マクベス夫人はマクベスに、王を殺して王になるよう勧める。マクベス夫人は王を殺す手伝いをし、企みを王に悟られぬよう、王に「私どもは陛下のしもべ」とも言ってみせた。
マクベスは王を殺して自らが王になる。殺したのは自分ではなく先王の王子たちだと偽って。その後マクベスはバンフォーを殺してしまう。バンフォーの子をも殺そうとしたが、子どもは逃げおおせた。だからその子がバンフォーを殺して逃げたのだ、と罪を着せた。マクベスは魔女たちが「マクダフに気をつけろ」と言うのでマクベスはマクダフを殺そうとするが、マクダフは逃げた。だからマクベスは代わりにマクダフの妻と子どもを殺してしまう。
まんまと王になったマクベスとその妃マクベス夫人は、錯乱状態に陥る。自分が殺した者の亡霊を見て苦しむ。マクベス夫人は夢遊病になって、自分たちが殺したのだということを喋ってしまう。
不安になったマクベスが予言を乞うと、魔女たちは「女から生まれたものはマクベスを倒せない」「バーナムの森が動かないかぎり安泰だ」と言った。その予言を信じ、マクベスはわずかに自信を取り戻す。
バーナムの森は動かない。だが、枝を持って森に見せかけて進軍してくる者たちがいた。森は動かないが、動いたのだ。
妻と子を殺されたマクダフが、マクベスの前に立つ。マクベスが自分は女から生まれたものには殺されない、と告げるとマクダフは「俺は母の腹を破って出てきた」と言った。マクダフはマクベスを殺す。その前にマクベス夫人は自殺。
魔女の予言は確かに当たった。真実でも嘘でもなく、真実でもあり嘘でもあったが。確かにマクベスは王になれたのだ。
この『マクベス』、シェークスピア作品の中でもかなり残酷な方だと思います。マクベスとマクベス夫人の最期がなんとも壮絶。
人の言葉を鵜呑みしてはだめだ、自分の本心とは違うことを人に勧められたからといって行ってはだめだ、それが正しいことなのかどうかは自分が一番わかっているはずだ、というメッセージを感じます。
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