トッド・ヘインズ監督 『ベルベット・ゴールドマイン』
2007年3月1日 映画
1970代のグラム・ロックシーンを生きたブライアン・スレイドを描いた映画。ブライアン・スレイドは実在したスターではありません。でもそれは大した問題じゃない。ブライアン・スレイドというスターが実在していても実在していなくても、そもそもスターというものはイメージだから。
言葉も衣装も行動も、全てがスターというイメージのもとに生み出されるもの。裏で何をしようと、イメージさえ守れば華麗なるスーパースター。
ブライアン・スレイドは人気絶頂の時に狂言自殺。ライブ中に撃たれて死ぬという筋書きで。ブレイアン・スレイドというイメージが一番きらめいている時に、そのイメージに相応しい死を。ブライアン・スレイドというスターはステージの上で死にました。本名トーマス・スレイドという青年は死ななかったからこれは狂言自殺ですが、ブライアン・スレイドというイメージはこの時死んでしまったのです。
もしかしたら1970年代そのものがイメージの時代だったのかもしれません。夢を見て、時には悪夢も見る、現実感のないモノクロと極彩の世界。その時代に光り輝いたブライアン・スレイドはその時代のうちに死ななければならならなかったのかも。まるで恒星が死にゆく時生涯で最も輝くように(超新星)、衝撃的な最期でそのイメージを焼きつけて。
わたしはこの映画を観ていてカート・コバーン(正しくはカート・コベイン)を思い出してしまいました。ブライアン・スレイドというイメージだけを死なせたトーマス・スレイドに対し、カートはイメージも素の自分も一緒に死なせた人ですが・・・。
言葉も衣装も行動も、全てがスターというイメージのもとに生み出されるもの。裏で何をしようと、イメージさえ守れば華麗なるスーパースター。
ブライアン・スレイドは人気絶頂の時に狂言自殺。ライブ中に撃たれて死ぬという筋書きで。ブレイアン・スレイドというイメージが一番きらめいている時に、そのイメージに相応しい死を。ブライアン・スレイドというスターはステージの上で死にました。本名トーマス・スレイドという青年は死ななかったからこれは狂言自殺ですが、ブライアン・スレイドというイメージはこの時死んでしまったのです。
もしかしたら1970年代そのものがイメージの時代だったのかもしれません。夢を見て、時には悪夢も見る、現実感のないモノクロと極彩の世界。その時代に光り輝いたブライアン・スレイドはその時代のうちに死ななければならならなかったのかも。まるで恒星が死にゆく時生涯で最も輝くように(超新星)、衝撃的な最期でそのイメージを焼きつけて。
わたしはこの映画を観ていてカート・コバーン(正しくはカート・コベイン)を思い出してしまいました。ブライアン・スレイドというイメージだけを死なせたトーマス・スレイドに対し、カートはイメージも素の自分も一緒に死なせた人ですが・・・。
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