中村うさぎさんの本を読んでいると高校時代の友達からのメールを読んでいるような気分になります。似ているのです、文体が。その理由は超シンプル。その友達自身が中村さんの熱烈な読者なのでございます。
 エルメス、カルティエ、シャネル、ディオール、ティファニー、フェンディ、色々買って中村さんの年間の服飾費は2千万円(この本が出た当時)。都民税を滞納、保険料を滞納、電気代も水道代も滞納。税務署の人の訪問に怯え、オカルトグッズを購入し「追加徴税をゼロに・・・・・・」と呪文を唱えるも失敗、追徴課税に喘ぐ結果に。国民健康保険課から保険証を差し押さえられた挙句(正しくは納税課から、でしょうか)、国民年金も滞納(将来年金もらえるのでしょうか。心配)。友人から「お金を貸して」と頼まれると「お金がないと思われたくない」という理由でラララむじんくんからお金を借りて来て、さも自分のお金であるかのように貸す。シャネルのファッションショーの後、服を注文するマダムたちに対抗して負けじと自分も注文し、1日に130万円も使う。欲しいからというよりも「買えないと思われたくないから」買う。ううむ、ここまでくると潔い。
 ブランドものを買い漁り、通販などの変テコ商品も買いたい分だけバンバン買うのに、保険証を差し押さえられクレジットカードの支払いに汲々とする日々・・・。それってお金持ちなの? それとも貧乏なの? 買いさえしなけりゃお金持ちなのに。しかしそれこそ買い物依存症。買うことに意味があるのです。
 まるでマリー・アントワネットのよう。国の財政が苦しくても欲しいだけドレスを買い宝石を買い、買ったらまたすぐ次が欲しくなる。母マリア・テレジアや兄ヨーゼフ2世の助言や注意や警告も耳には入らず、いや入ってはいるのだけれど贅沢をやめられない。最後にはその贅沢が首を絞めた・・・いや、首を切ったのですね。恐ろしや。
 この本の第1刷が1999年。2007年となった現在、中村さんの懐の具合は果たして!?

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 P119の「まったくねぇ、靴と男は、見てくれで選ぶと痛い目に遭うよ」という言葉に非常に共感いたしました。全くです。

コメント

redeye-yan
レッドアイ
2007年4月15日21:16

豪快!わたしはここまで根性ないっす。

G−dark
G−dark
2007年4月15日23:22

 いえいえそんな根性はない方がっ(><) ネタ的には最高ですけども(最悪、の間違い?)。保険証ないのは辛いですよね〜。今は中村さん、持ってらっしゃるのでしょうか・・・。持つためには保険料を払わないといけないわけですが果たして??

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