まさか女帝エカテリーナ自ら、ロシアでの天然痘の種痘第1号となっていたとは・・・(この本のP22、23に記載)。ロシアの血を一滴も引かないのにロシアの女帝となりロシアを強国に押し上げた女性・エカテリーナ。自らの体で、種痘をロシアに普及させることもしていたのですね。偉大すぎる・・・。
 この本のページ数は100ページにも満たないので、普段読書をしない方にも読みやすいのではないかと思います。エカテリーナに興味を持ったけれどどの本から読み始めれば良いのかわからない、という方にも良いのではないでしょうか。
 この本の前半にはエカテリーナの生涯が書かれています。やや固い表現の文章ですが、主だったことをピックアックして書いてあるようです。エカテリーナについてある程度詳しくて、「エカテリーナと愛人の○○さんの恋の一部始終を細かく知りたい!」など具体的な希望のある方にはあまりおすすめできませんが(エカテリーナとポチョムキンの恋の一部始終を知りたい方には『恋文 女帝エカテリーナ二世 発見された千百六十二通の手紙』をおすすめします)。
 この本の後半ではエカテリーナのコレクションや建築物の写真が紹介されています。残念ながら写真のほとんど白黒写真ですが、ドレスや宝飾品や食器などはカラー写真があります。P49の、エカテリーナが戴冠の時に用いた王冠に嵌めこまれたルビーときたら! 王冠に使用されている金・銀・ダイアモンド・真珠の輝きに照らされて、ただでさえ大きなルビーがより紅く光っています。嗚呼、もしも誰かに「これは賢者の石です。エカテリーナは王冠に賢者の石を戴いていたのです」と言われたらわたしはすんなりその言葉を信じるでしょう。P49のルビーばかり何十分も見つめてしまいました。P56の、ブドウの房の形に研磨されたトルマリンは美味しそうでたまりません。P61のタバコ入れも、どれも素晴らしい。こんな綺麗な作品にタバコなぞ入れて良いのですか? 本当に誰かタバコを入れたのですか? また、エカテリーナのマークが入った貝のタバコ入れは何で出来ているのでしょう? 是非この作品の詳細も知りたいです。
 うーん。エカテリーナの愛人たちの中で一番美形なのはグレゴーリー・オルローフかもしれないなと思います。軽薄そうではあるけれどきれいな顔立ち。オルローフ兄弟は5人とも美形だったのでしょうか? 今後調べてみようと思います(オルローフ兄弟はエカテリーナを女帝にするため力を尽くした人たち)。プラトン・ズーボフは雄雄しさは感じられないけれど知的そうで良いなあ。アレクサンドル・ランスコーイは・・・映画『ハリー・ポッターと賢者の石』でフーチ先生を演じたゾーイ・ワナメイカーにどことなく似ていません? 梟っぽい感じ(どんな感じなんだ)。

コメント

redeye-yan
レッドアイ
2007年11月11日22:35

へー。しらなかった・・・。
ロシアの血が入ってないなんて・・・。
世界史で、漂流した大黒屋幸太夫(やっけ)と
会談したひとって言う記憶しか無い・・・。

それでも世界史に出てくる女帝さんたちは
憧れです。マリア・テレジア(テレサ?)様とか。

G−dark
G−dark
2007年11月12日18:05

 わたしもこの本読むまでロシア人だとばっかり思ってました。
 もともとはドイツ人(今はポーランド領になってるとこの)らしいですよ。ロシアの女帝に気に入られて皇太子妃として嫁いできて、宗教も自らロシア正教に改宗してコツコツ臣下の人気を獲得、ダンナにクーデターを起こして女帝になったようです。
 マリア・テレジアも憧れです(*^v^*)
 今後、世界の女帝とか女王について調べてみます♪

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索