吉田太一 『遺品整理屋は見た!』
2007年12月8日 おすすめの本一覧 コメント (2)
「孤独のうちに亡くなる」ということの寂しさを教えてくれる本です。
この本の著者は遺品整理という仕事をしています。亡くなった方の遺品をケースに応じた方法(廃棄、引き取り手に渡すなど)で処分し、部屋についた死臭や汚れを取ったりもする仕事。著者は、人が亡くなった以上その人の遺品を処分しなければならないけれど、その人が生きた証まで消してしまうような気がする・・・という趣旨の文を綴っています。人の亡くなり方は様々。病気で急死した人、飛び降り自殺した人、手首を切ったけれどなかなか死ねず苦しみもがいた人。亡くなり方は様々ですが、多くの場合人が亡くなったら遺体と遺品が残ります。遺体は葬られ、遺品が残されます。筆者は、亡くなった人の家族が「遺品はいらない。そっちで勝手に処分してくれ。金は払うから」と言うのを何度も聞いているようです・・・。亡くなった方が家族と縁を切っており友人もいない、というケースもあるようです。誰とも付き合いがなく、死後何か月も経ってから遺体が発見されるケースも・・・。遺体は自治体によって葬られます。遺品もそう。・・・。
筆者は、もう誰も寂しい亡くなり方をしないように世の中を変えていかなければならない、という趣旨の文章も綴っています。
だって寂しいじゃありませんか。
誰もその人がいないことに気づかない。その人は自分の部屋の中で亡くなったけれど、誰もそのことに気づかない。何日も、何週間も、何か月も。家賃などの自動引き落とし残高が無くなったり死臭が漂いだして初めて、誰かが異変に気づく。ではもしも残高が尽きなかったら? 冬場だったり何か特別な状況にあって、死臭が漂わなかったら? その人が親類縁者と縁を切っていて、友達もいなかったら? 誰も電話しないし誰も訪れては来ないし、「最近あの人の姿を見ない」という会話さえこの世に存在しない。あまりに長く劣悪な環境の中で放置された遺体は、組織が溶けて液状化。その人が生きた証の1つとして残っている遺品は、引き取り手がないので自治体などによって廃棄。・・・仕方がないことかもしれません。でも、寂しい。
自殺も「孤独のうちに亡くなる」と言えるでしょう。たとえ周りに誰かいたとしても、その人は孤独だったのでしょう。
孤独な人を人を増やさないために、何かしなければならない。この本はわたしの心に刻みこまれたような気がします。
この本の著者は遺品整理という仕事をしています。亡くなった方の遺品をケースに応じた方法(廃棄、引き取り手に渡すなど)で処分し、部屋についた死臭や汚れを取ったりもする仕事。著者は、人が亡くなった以上その人の遺品を処分しなければならないけれど、その人が生きた証まで消してしまうような気がする・・・という趣旨の文を綴っています。人の亡くなり方は様々。病気で急死した人、飛び降り自殺した人、手首を切ったけれどなかなか死ねず苦しみもがいた人。亡くなり方は様々ですが、多くの場合人が亡くなったら遺体と遺品が残ります。遺体は葬られ、遺品が残されます。筆者は、亡くなった人の家族が「遺品はいらない。そっちで勝手に処分してくれ。金は払うから」と言うのを何度も聞いているようです・・・。亡くなった方が家族と縁を切っており友人もいない、というケースもあるようです。誰とも付き合いがなく、死後何か月も経ってから遺体が発見されるケースも・・・。遺体は自治体によって葬られます。遺品もそう。・・・。
筆者は、もう誰も寂しい亡くなり方をしないように世の中を変えていかなければならない、という趣旨の文章も綴っています。
だって寂しいじゃありませんか。
誰もその人がいないことに気づかない。その人は自分の部屋の中で亡くなったけれど、誰もそのことに気づかない。何日も、何週間も、何か月も。家賃などの自動引き落とし残高が無くなったり死臭が漂いだして初めて、誰かが異変に気づく。ではもしも残高が尽きなかったら? 冬場だったり何か特別な状況にあって、死臭が漂わなかったら? その人が親類縁者と縁を切っていて、友達もいなかったら? 誰も電話しないし誰も訪れては来ないし、「最近あの人の姿を見ない」という会話さえこの世に存在しない。あまりに長く劣悪な環境の中で放置された遺体は、組織が溶けて液状化。その人が生きた証の1つとして残っている遺品は、引き取り手がないので自治体などによって廃棄。・・・仕方がないことかもしれません。でも、寂しい。
自殺も「孤独のうちに亡くなる」と言えるでしょう。たとえ周りに誰かいたとしても、その人は孤独だったのでしょう。
孤独な人を人を増やさないために、何かしなければならない。この本はわたしの心に刻みこまれたような気がします。
コメント
遺品整理やさんの特集をテレビで見ました。
ちょっと前かな・・・。
その特集は遺品整理やさんの良い面を取り上げてました。
家族はそばに居て、けして疎遠じゃなかったけど
故人の遺品整理は悲し過ぎて辛いから
割り切ってお金払って専門の人にたのむのも
ひとつの方法ですよねーって感じで。
しかし、孤独死はイカン。
>悲し過ぎて辛いから
わたしも自分の家族が亡くなったら遺品整理できないかもしれません・・・。全部取っておきたくて。でもそういうわけにもいかないから、遺品整理をやってくれる業者がいるっていうのは良いことですね(^v^) 残された家族の心の負担を減らすことができますし。
教えてくださってありがとうございます♪
孤独死はイカンですよね! もしかしたら今この時自分の隣人も・・・なんて考えてしまいます。