CAPCOM 『CLOCK TOWER 3』
2007年12月23日 お勧めのゲーム(オンラインを含む)
斧男が出現する前のストーリー展開は善人が極めて残忍な方法で殺されていくものなので、そういったものが苦手な方はご注意を・・・。
怖さを求める方は斧男が出現した時点でプレイするのをやめた方が良いです。斧男が出現した後から急速にストーリーが崩壊してしまいますので。ネタを求める方は最後までプレイしてみましょう。
CAPCOMはこのゲームによって新たなジャンルを開拓しました。アクションホラーギャグ魔女っ娘変態演劇です。何だそりゃ、って? そう、このゲームをプレイする者は「何だこりゃ?」と頭を抱えるのです。これまでホラーゲーム『クロックタワー』『クロックタワー2』を作ってきた会社・ヒューマンの元社員は泣いているかもしれません。ヒューマン倒産後クロックタワーはCAPCOMに引き継がれましたが、CAPCOMの「自分たちなりのクロックタワーを」というチャレンジ精神のせいでゲーム史に残る迷作になってしまいました。
冒頭のストーリーを御紹介します。
14歳の主人公アリッサは寄宿舎で暮らしています。父はアリッサが赤ん坊の頃に死んでしまい、祖父は行方不明。アリッサの家族は母だけ。しかし母は、絶対に家に帰って来てはいけないと言って、嫌がるアリッサを寄宿舎に入れました。母の真意を知らぬままアリッサは寄宿舎で暮らしてきましたが・・・、15歳の誕生日を前にアリッサのもとへ母から手紙が届きました。手紙の内容は誕生日を祝うものではありませんでした。「誕生日が過ぎるまで、どこかに隠れて!」。胸騒ぎを覚えたアリッサは、帰るなと言われていたにも関わらず家に帰ってきてしまいます。けれど家の中に母の姿はありません。家の中には見知らぬ老紳士がいて、「お母さんは出かけた。〜永久に帰って来ないかもしれない。つまり今日からお前は一人ぼっちという訳だ。ハハハハハハ・・・可愛いアリッサ」と言いながらアリッサを抱き寄せてきます。唇にキスしそうな勢いで顔を近づけてきます。変態です。警戒するアリッサを見て、変態老紳士はまたも「ハハハハハハ・・・」と笑いながら去って行きます。アリッサは母に関する手がかりを見つけるため家の中を探索。探索しているうちに、唐突にもアリッサは過去にタイムスリップしてしまいました! しかもどうやら運悪く戦争が起こっている時代の街にタイムスリップしてしまった模様。アリッサのいる街は爆撃を受けます。か弱い女学生という設定のアリッサですが、なぜかアリッサは特殊訓練を受けたかのような見事さで爆撃をよけ、倒れてくるバスをよけ、怪我1つ負いませんでした。
冒頭から何かおかしい匂いがプンプンします。
アリッサがすべきことは以下の通り。聖水のビンに水を汲んでその水をかけることによって、幽霊や敵を怯ませたり、封印された場所の封印を解いたり、魔法陣を発動させること。この世に未練のある幽霊に遺品を渡してやることで幽霊を成仏させアイテムや情報を貰うこと。アリッサはこれらのことをしながら現在に戻ったり過去へ行ったりを繰り返し、謎解きを進めていきます。
アリッサを襲ってくるのは、無残な死に方をしてこの世に未練を残した幽霊と、「魔のモノ」と呼ばれる正体不明のものに魅入られた殺人鬼たち。幽霊に捕まってしまうとアリッサはバキッという音と共に殺されます。首を折られるのかもしれませんね。敵はハンマー男、硫酸男、斧男、シザーマン、シザーウーマン、そして黒幕(ネタバレになってしまうので「黒幕」とだけ書かせていただきます)。敵はそれぞれの名が示す通りの方法で襲いかかってきます・・・と言いたいところですが、なぜか唐突にハンマーがトゲのあるハンマーに変化したり斧が鎌になったりします。敵は全員変態です。斧男はややまともと言えるかもしれませんが。黒幕の変態っぷりは凄まじいです。アリッサは敵に襲われたら、逃げたり隠れたり聖水をかけて怯ませるなどして回避するのですが、回避せずに敵と戦うことも可能です。敵と戦う場合・・・アリッサの足元に魔法陣が出現し、聖水のビンが宙に浮かんで光り始め、聖水のビンがなぜか弓に変身するのでその弓を使って戦います。アリッサが矢を空に放つと空に魔法陣が出現し、魔法陣が光を帯びて強力な光となって敵に向かって落ちていきます。敵は消滅。・・・どういうことなのでしょうか。
キャラクターたちの話し方やリアクションはやたらめった大げさで、演劇を見ているかのような気分にさせてくれます。メイクと衣装のない宝塚? 歌わない劇団四季? どう例えれば最もしっくりくるのかわかりません。このゲームのCGムービーの監督を担当したのは故・深作 欣二監督なので、爆撃シーンや善人が極めて残忍な殺され方をするシーンには非常に気合が入っているのですが、他のシーンがどうもおかしい。空飛ぶ時計盤に乗って空を飛ぶアリッサが、まだ空を飛んでいるのに立ち上がって「うふっ♪」と笑って両手を広げるシーン・・・。・・・。色々な意味で危ないですよ。
黒幕はアリッサを殺そうとする時、わざわざアリッサを古代ギリシャの服(キトンと言うべき? ペプロスと言うべき?)をミニスカート及び右胸が見えそうで見えないようアレンジした衣装に着替えさせるし、アリッサに攻撃されている間なぜか悦んでいる様子だし変態にも程があります。
・・・『クロックタワー3』という名前にすべきではなかったのではないかと思います。1、2と余りにも違いすぎて、ほとんど違う作品。一応、時計と塔とバロウズ家は登場しますので、『CAPCOMが作ったクロックタワー 番外編』などと「番外編」を名前に組み込めば良かったかもしれません。
散々指摘してしまいましたが、嫌いなゲームではありません。むしろわたしはこのゲームが好きです。このゲームには、敵の変態っぷり、善人が殺される不条理さ、幻想即興曲の美しさなど他のゲームには無いものが多々あります。そして一番の魅力は、アリッサが四つんばいのまま後ろに進めることです。・・・アリッサ、ミニスカートでそれはやめときな!
怖さを求める方は斧男が出現した時点でプレイするのをやめた方が良いです。斧男が出現した後から急速にストーリーが崩壊してしまいますので。ネタを求める方は最後までプレイしてみましょう。
CAPCOMはこのゲームによって新たなジャンルを開拓しました。アクションホラーギャグ魔女っ娘変態演劇です。何だそりゃ、って? そう、このゲームをプレイする者は「何だこりゃ?」と頭を抱えるのです。これまでホラーゲーム『クロックタワー』『クロックタワー2』を作ってきた会社・ヒューマンの元社員は泣いているかもしれません。ヒューマン倒産後クロックタワーはCAPCOMに引き継がれましたが、CAPCOMの「自分たちなりのクロックタワーを」というチャレンジ精神のせいでゲーム史に残る迷作になってしまいました。
冒頭のストーリーを御紹介します。
14歳の主人公アリッサは寄宿舎で暮らしています。父はアリッサが赤ん坊の頃に死んでしまい、祖父は行方不明。アリッサの家族は母だけ。しかし母は、絶対に家に帰って来てはいけないと言って、嫌がるアリッサを寄宿舎に入れました。母の真意を知らぬままアリッサは寄宿舎で暮らしてきましたが・・・、15歳の誕生日を前にアリッサのもとへ母から手紙が届きました。手紙の内容は誕生日を祝うものではありませんでした。「誕生日が過ぎるまで、どこかに隠れて!」。胸騒ぎを覚えたアリッサは、帰るなと言われていたにも関わらず家に帰ってきてしまいます。けれど家の中に母の姿はありません。家の中には見知らぬ老紳士がいて、「お母さんは出かけた。〜永久に帰って来ないかもしれない。つまり今日からお前は一人ぼっちという訳だ。ハハハハハハ・・・可愛いアリッサ」と言いながらアリッサを抱き寄せてきます。唇にキスしそうな勢いで顔を近づけてきます。変態です。警戒するアリッサを見て、変態老紳士はまたも「ハハハハハハ・・・」と笑いながら去って行きます。アリッサは母に関する手がかりを見つけるため家の中を探索。探索しているうちに、唐突にもアリッサは過去にタイムスリップしてしまいました! しかもどうやら運悪く戦争が起こっている時代の街にタイムスリップしてしまった模様。アリッサのいる街は爆撃を受けます。か弱い女学生という設定のアリッサですが、なぜかアリッサは特殊訓練を受けたかのような見事さで爆撃をよけ、倒れてくるバスをよけ、怪我1つ負いませんでした。
冒頭から何かおかしい匂いがプンプンします。
アリッサがすべきことは以下の通り。聖水のビンに水を汲んでその水をかけることによって、幽霊や敵を怯ませたり、封印された場所の封印を解いたり、魔法陣を発動させること。この世に未練のある幽霊に遺品を渡してやることで幽霊を成仏させアイテムや情報を貰うこと。アリッサはこれらのことをしながら現在に戻ったり過去へ行ったりを繰り返し、謎解きを進めていきます。
アリッサを襲ってくるのは、無残な死に方をしてこの世に未練を残した幽霊と、「魔のモノ」と呼ばれる正体不明のものに魅入られた殺人鬼たち。幽霊に捕まってしまうとアリッサはバキッという音と共に殺されます。首を折られるのかもしれませんね。敵はハンマー男、硫酸男、斧男、シザーマン、シザーウーマン、そして黒幕(ネタバレになってしまうので「黒幕」とだけ書かせていただきます)。敵はそれぞれの名が示す通りの方法で襲いかかってきます・・・と言いたいところですが、なぜか唐突にハンマーがトゲのあるハンマーに変化したり斧が鎌になったりします。敵は全員変態です。斧男はややまともと言えるかもしれませんが。黒幕の変態っぷりは凄まじいです。アリッサは敵に襲われたら、逃げたり隠れたり聖水をかけて怯ませるなどして回避するのですが、回避せずに敵と戦うことも可能です。敵と戦う場合・・・アリッサの足元に魔法陣が出現し、聖水のビンが宙に浮かんで光り始め、聖水のビンがなぜか弓に変身するのでその弓を使って戦います。アリッサが矢を空に放つと空に魔法陣が出現し、魔法陣が光を帯びて強力な光となって敵に向かって落ちていきます。敵は消滅。・・・どういうことなのでしょうか。
キャラクターたちの話し方やリアクションはやたらめった大げさで、演劇を見ているかのような気分にさせてくれます。メイクと衣装のない宝塚? 歌わない劇団四季? どう例えれば最もしっくりくるのかわかりません。このゲームのCGムービーの監督を担当したのは故・深作 欣二監督なので、爆撃シーンや善人が極めて残忍な殺され方をするシーンには非常に気合が入っているのですが、他のシーンがどうもおかしい。空飛ぶ時計盤に乗って空を飛ぶアリッサが、まだ空を飛んでいるのに立ち上がって「うふっ♪」と笑って両手を広げるシーン・・・。・・・。色々な意味で危ないですよ。
黒幕はアリッサを殺そうとする時、わざわざアリッサを古代ギリシャの服(キトンと言うべき? ペプロスと言うべき?)をミニスカート及び右胸が見えそうで見えないようアレンジした衣装に着替えさせるし、アリッサに攻撃されている間なぜか悦んでいる様子だし変態にも程があります。
・・・『クロックタワー3』という名前にすべきではなかったのではないかと思います。1、2と余りにも違いすぎて、ほとんど違う作品。一応、時計と塔とバロウズ家は登場しますので、『CAPCOMが作ったクロックタワー 番外編』などと「番外編」を名前に組み込めば良かったかもしれません。
散々指摘してしまいましたが、嫌いなゲームではありません。むしろわたしはこのゲームが好きです。このゲームには、敵の変態っぷり、善人が殺される不条理さ、幻想即興曲の美しさなど他のゲームには無いものが多々あります。そして一番の魅力は、アリッサが四つんばいのまま後ろに進めることです。・・・アリッサ、ミニスカートでそれはやめときな!
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