水谷 修 『夜回り先生と夜眠れない子どもたち』
2008年2月9日 おすすめの本一覧
子どもたちが壊されてしまわないように、夜の街をパトロールしたり子どもたちの相談に乗ってきた水谷先生(現在は教員を退職なさったそうなのですが、今も「先生」と呼びたいです)の著書。
この著書では、水谷先生が関わった子どものうち合計12人のエピソードが綴られています。その12人のうち、救おうとして救えなかった子どもは3人。
水谷先生の言葉の1つ1つから、後悔が伝わってきました。
その1つ1つを読みながら、わたしはこんなことを考えてしょげてしまいました。「わたしには出来るだろうか?」と。昼は教員をし、夜は街を巡回し、深夜は電話相談受け付け。1人1人の子どもに真摯に向き合い、それを15年以上続け、それでも後悔する。・・・この著書を読んでいてわたしは、「わたしには水谷先生のようなことは出来ないと思う。わたしは、子どものために何もやろうとしない大人の1人なんだな」と気付きました。わたしも子どもの頃にありのままの自分を受け入れてくれる大人が欲しかったのに、自分が大人になった今自分は子どもに何もしようとしていないのだ、と。
けれど水谷先生がこの著書で、「せめてひと言だけでいい。身近にいる子どもたちに、愛のある優しい言葉をかけてあげてほしい。そしてほめてあげてほしい」(P195)とおっしゃっているので、何だか救われる思いがしました。そうですよね。特別なことが出来ないと嘆く前に。ただ優しい言葉をかける。ほめるだけでいい。それならわたしも出来ると思うので、安心しました。
また、子どもを壊そうとする大人たちにも優しい言葉が必要なのだろうなあ・・・ということも思いました。大人になったからといって誰かに救いを求めなくなる訳ではないですものね。もしかしたら傷ついた大人たちは子どもを壊すことでしか救難信号を出せないのかもしれません。悲しいことですし子どもにとっては迷惑極まりないのですが。(><) 大人が子どもを壊す→その子どもが救われぬまま大人になる→大人が子どもを壊す、という悪循環を止めるためには、子どもだけに目を向けるのではなく大人にも目を向けるべきかもしれませんね。わたしは常々「20歳を超えたら(自分の不幸を)親や周囲の大人のせいにすべきではない」と考えていたのですが、それは間違っていたかもしれない、と反省しました・・・。
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P82〜P90に登場する女の子。児童相談所に保護されたけれど親に連れ戻され行方知れずになったあなたについて、水谷先生はこう書いています。「水谷は君をさがしています」と。この本が出版されたのは2004年。わたしはこの本以外の著作を読んでいないのでわからないのですが、もしかしたら既にあなたは水谷先生に連絡を取っているかもしれません。けれどもしあなたがまだ連絡を取っていないのなら、どうか連絡してあげてください。あなたが生きているということを。どうか生きていてください。
この著書では、水谷先生が関わった子どものうち合計12人のエピソードが綴られています。その12人のうち、救おうとして救えなかった子どもは3人。
水谷先生の言葉の1つ1つから、後悔が伝わってきました。
その1つ1つを読みながら、わたしはこんなことを考えてしょげてしまいました。「わたしには出来るだろうか?」と。昼は教員をし、夜は街を巡回し、深夜は電話相談受け付け。1人1人の子どもに真摯に向き合い、それを15年以上続け、それでも後悔する。・・・この著書を読んでいてわたしは、「わたしには水谷先生のようなことは出来ないと思う。わたしは、子どものために何もやろうとしない大人の1人なんだな」と気付きました。わたしも子どもの頃にありのままの自分を受け入れてくれる大人が欲しかったのに、自分が大人になった今自分は子どもに何もしようとしていないのだ、と。
けれど水谷先生がこの著書で、「せめてひと言だけでいい。身近にいる子どもたちに、愛のある優しい言葉をかけてあげてほしい。そしてほめてあげてほしい」(P195)とおっしゃっているので、何だか救われる思いがしました。そうですよね。特別なことが出来ないと嘆く前に。ただ優しい言葉をかける。ほめるだけでいい。それならわたしも出来ると思うので、安心しました。
また、子どもを壊そうとする大人たちにも優しい言葉が必要なのだろうなあ・・・ということも思いました。大人になったからといって誰かに救いを求めなくなる訳ではないですものね。もしかしたら傷ついた大人たちは子どもを壊すことでしか救難信号を出せないのかもしれません。悲しいことですし子どもにとっては迷惑極まりないのですが。(><) 大人が子どもを壊す→その子どもが救われぬまま大人になる→大人が子どもを壊す、という悪循環を止めるためには、子どもだけに目を向けるのではなく大人にも目を向けるべきかもしれませんね。わたしは常々「20歳を超えたら(自分の不幸を)親や周囲の大人のせいにすべきではない」と考えていたのですが、それは間違っていたかもしれない、と反省しました・・・。
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P82〜P90に登場する女の子。児童相談所に保護されたけれど親に連れ戻され行方知れずになったあなたについて、水谷先生はこう書いています。「水谷は君をさがしています」と。この本が出版されたのは2004年。わたしはこの本以外の著作を読んでいないのでわからないのですが、もしかしたら既にあなたは水谷先生に連絡を取っているかもしれません。けれどもしあなたがまだ連絡を取っていないのなら、どうか連絡してあげてください。あなたが生きているということを。どうか生きていてください。
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