「私」は著者。
「夫」は著者の夫。
「アモン君」は夫の恋人。

君という敬称が示す通り、アモン君は男性。
アモンという言葉の意味は悪魔。
「私」と「夫」の子どももいる家の中で「夫」と「アモン君」がキスしているのを「私」が見てしまってから、「私」の約1年に及ぶ葛藤が始まります。

葛藤の理由は様々。
まず、「夫」が浮気をしていたこと。
浮気相手が、男性とはいえ若くてきれいな青年であり、自分は子どもを産んで30歳を過ぎた女性であること。
「夫」に離婚はしたくないが「アモン君」と今すぐには別れられないと土下座され、あたかも自分が2人に対して悪役のような気分になったこと。
「夫」がもともとゲイだったのに自分と結婚したのか、結婚後に「アモン君」が夫の潜在的なゲイ要素を目覚めさせたのかわからないこと。
「夫」が感情をぶつけてくれず、「夫」の本心がわからないこと。・・・など。

「夫」が離婚したくないと言うのは「私」をまだ愛しているからではなく単に子どもと別れたくないからではないのか、わたしはオプションなのではないか、という不安もあったようです。

著者はそうした気持ちをブログに想いを書き綴りました。
著者は、ブログを読んだ人からのアドバイスや忠告を受けて「焦ることはない」などと気付きます。
まだ決断を下したくないなら焦ることはない、そう気づいた著者は離婚や別居などの手段を取ることなく「夫」と「アモン君」に働きかけ続けました。
ゲイとは何なのか調べたり、自分自身の過去の恋愛を振り返るなどして、「夫」を責める気持ちが薄れていったようです。

「夫」は感情をぶつけてはくれないとはいえ、何を思っているのか気持ちを伝えてくれるようになりました。
「私」は「私」の質問にあいまいに答える「アモン君」のことも理解しようと努めました。
しかし理解、であって好きになる、ではありません。
「アモン君」は「夫」が結婚していることを知りながら「夫」と付き合っているのですから。
「アモン君」も「夫」の妻である「私」のことが嫌いなようです。

「アモン君」はある日「私」のブログを発見しました。
「私」の頑張りと、「夫」と「私」「私」の関係が切れないことを知り、「私」がブログに綴った気持ちを読んだことが功を奏したのでしょうか、浮気発覚から約1年が経った後「夫」と「アモン君」は別れたそうです。

著者は、もしかしたら「夫」はまた男に恋をするかもしれないが、その時「夫」が今回のように「私」を悲しませることはないだろう・・・と締めくくります。

・・・いつかわたしが結婚して、夫が浮気をしたらこの本を読み返そうと思います。浮気相手が男性であれ女性であれ、この本はきっと心の支えになると思います。

下記は著者のブログ「夫が男に恋をした」です。
この本は下記のブログの内容をまとめたものであり、書籍化にあたりカットした部分も多かったようです。多くを知りたいならブログ閲覧をおすすめいたします。 
http://ameblo.jp/beathorice/
 

コメント

タリー
タリー
2008年5月19日10:51

ブログ読み始めちゃいましたー。すごい話ですな。
タリーも家族の今後に備えて!?読んでみますー。
実話だと思うと、ほんと勇気わくわ。

G−dark
G−dark
2008年5月19日19:03

 おおっ。タリーさんも読み始めたんですね(^v^)
 実話なんですもんねー。
 このブログをアモン君も読んだ、っていうのが何とも・・・。

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