ジョン・アーヴィン監督 『ミネハハ 秘密の森の少女たち』
2008年5月24日 映画
まず始めに、R指定にすべき映画であることを申し上げます。
バレエと少女と女学校が出てくる幻想的な映画だ、と誤解して見ると・・・痛い思いをします。
*注*
以下のレビューは完全ネタバレしております。
残酷な描写も含みますので苦手な方は読まないことをおすすめします。
オープニングがこの映画の残酷さを物語ります。
何者かの足がバレエを踊っています。指の先から血が滲み、床を汚しトゥ・シューズの先が真っ赤に染まっても、その何者かは音楽に合わせて軽やかに踊り続けるのです。
少女たちの運命はまるでこの足のよう。
どこからか連れて来られた少女たちは、女性しかいない学校の中で成長します。この学校は、1人の公爵によって全面的に援助されています。
この学校は生徒も女性、教師も校長も女性、召使いも女性です。少女たちは自分がどこから来たのか、誰から生まれたのか知りません。
少女たちは「ここはただの全寮制の女学校」であると思いこみ、学校の敷地内にしか外出できないことにも疑問を持たず、バレエに勤しんでいました。
ある日ヴェラという好奇心の強い少女が隠し部屋を見つけるまでは。
ヴェラは隠し部屋を見つけた翌日、学校から脱走したので行方不明、ということにされました。
実際は隠し部屋から出られなくなったヴェラを校長が意図的にそのまま見捨てて、死ぬまで閉じ込めていたのです。
死んでしまったヴェラは学校の敷地内に埋められました。
ヴェラの死体が埋められるところを目撃してしまったメルジーニは、学校から逃げ出そうとしました。
けれど学校の番犬に見つかり、追いかけられ、メルジーニは悲鳴を上げながら必死に逃げました。
メルジーニは表門までたどり着いたところで番犬に追いつかれてしまい、足を噛みちぎられました。
校長は秘密を知ってしまったメルジーニにモルヒネを過剰投与し、殺してしまいました。
ブランカはバレエの主役。
ブランカは教師の1人と恋人同士でした。
ブランカは、自分の恋人ヒダラをバレエの主役にしたいと願うイレーネによって、教師と寝ているところを校長に密告されてしまいました。
ブランカは錯乱状態になってしまい、校長はブランカをどこかへ連れて行ってしまいました。
イレーネは自分の行動によって友人を1人失いましたが、恋人であるヒダラをバレエの主役にすることに成功。
けれどイレーネは自分が間違っていたことに気づきます。
主役としてバレエを踊るヒダラに、公爵が一輪の薔薇を投げたのです。
たったそれだけでイレーネは全て理解しました。
公爵が何のためにこの学校を全面的に援助しているのか。
バレエの主役になることが何を意味するのか。
…イレーネは首を吊りました。
ヒダラはイレーネの死体を見てしまいました。
ヒダラはなぜイレーネが自殺したのかその時はわからなかったようですが、それでもこのバレエが原因であることは気づいたようです。
ヒダラは踊っている途中で舞台に火を放ちました。
ヒダラは燃える舞台の上に立ち続けましたが、公爵によって救い出されてしまい・・・、公爵の館らしきところへ連れて行かれ、ヒダラは公爵に強姦されました。
公爵はそのために巨額を投じ、少女ばかりの学校を作り、バレエをさせていたのです。
自分好みの、自分のための少女を育て、好きにするために。
この学校で育った少女たちは絶対に学校から出られません。
校長も教師も召使も、もともとはこの学校の生徒。
校長、教師、召使、バレエの主役、これらの道を歩まなかった元生徒たちは、・・・恐らく殺されたか自殺したか。
死体はきっと学校の敷地のどこかに埋まっていることでしょう。
ヒダラは強姦された後、公爵の館らしきところから逃げ出しました。
けれど辿り着いた先は元の学校・・・!
公爵は広大な敷地を持ち、少女たちを徹底的に隔絶しているのです。
ヒダラが悲鳴を上げたところで映画は終了します。
―――――
わたしはヒダラが強姦されるラストシーンを見て「二度とこの映画を見たくない」と思ったのですが、この映画を嫌いにはなれません。
少女たちの衣装の可愛らしさ、音楽の美しさ、時に映し出される森の神秘性に魅せられてしまいました。
オープニングのトゥシューズについているものは血ではなく赤い松脂かもしれません。
わたしは見てすぐに血を連想したのですが・・・。
実際のところはどうなのでしょうか?
バレエと少女と女学校が出てくる幻想的な映画だ、と誤解して見ると・・・痛い思いをします。
*注*
以下のレビューは完全ネタバレしております。
残酷な描写も含みますので苦手な方は読まないことをおすすめします。
オープニングがこの映画の残酷さを物語ります。
何者かの足がバレエを踊っています。指の先から血が滲み、床を汚しトゥ・シューズの先が真っ赤に染まっても、その何者かは音楽に合わせて軽やかに踊り続けるのです。
少女たちの運命はまるでこの足のよう。
どこからか連れて来られた少女たちは、女性しかいない学校の中で成長します。この学校は、1人の公爵によって全面的に援助されています。
この学校は生徒も女性、教師も校長も女性、召使いも女性です。少女たちは自分がどこから来たのか、誰から生まれたのか知りません。
少女たちは「ここはただの全寮制の女学校」であると思いこみ、学校の敷地内にしか外出できないことにも疑問を持たず、バレエに勤しんでいました。
ある日ヴェラという好奇心の強い少女が隠し部屋を見つけるまでは。
ヴェラは隠し部屋を見つけた翌日、学校から脱走したので行方不明、ということにされました。
実際は隠し部屋から出られなくなったヴェラを校長が意図的にそのまま見捨てて、死ぬまで閉じ込めていたのです。
死んでしまったヴェラは学校の敷地内に埋められました。
ヴェラの死体が埋められるところを目撃してしまったメルジーニは、学校から逃げ出そうとしました。
けれど学校の番犬に見つかり、追いかけられ、メルジーニは悲鳴を上げながら必死に逃げました。
メルジーニは表門までたどり着いたところで番犬に追いつかれてしまい、足を噛みちぎられました。
校長は秘密を知ってしまったメルジーニにモルヒネを過剰投与し、殺してしまいました。
ブランカはバレエの主役。
ブランカは教師の1人と恋人同士でした。
ブランカは、自分の恋人ヒダラをバレエの主役にしたいと願うイレーネによって、教師と寝ているところを校長に密告されてしまいました。
ブランカは錯乱状態になってしまい、校長はブランカをどこかへ連れて行ってしまいました。
イレーネは自分の行動によって友人を1人失いましたが、恋人であるヒダラをバレエの主役にすることに成功。
けれどイレーネは自分が間違っていたことに気づきます。
主役としてバレエを踊るヒダラに、公爵が一輪の薔薇を投げたのです。
たったそれだけでイレーネは全て理解しました。
公爵が何のためにこの学校を全面的に援助しているのか。
バレエの主役になることが何を意味するのか。
…イレーネは首を吊りました。
ヒダラはイレーネの死体を見てしまいました。
ヒダラはなぜイレーネが自殺したのかその時はわからなかったようですが、それでもこのバレエが原因であることは気づいたようです。
ヒダラは踊っている途中で舞台に火を放ちました。
ヒダラは燃える舞台の上に立ち続けましたが、公爵によって救い出されてしまい・・・、公爵の館らしきところへ連れて行かれ、ヒダラは公爵に強姦されました。
公爵はそのために巨額を投じ、少女ばかりの学校を作り、バレエをさせていたのです。
自分好みの、自分のための少女を育て、好きにするために。
この学校で育った少女たちは絶対に学校から出られません。
校長も教師も召使も、もともとはこの学校の生徒。
校長、教師、召使、バレエの主役、これらの道を歩まなかった元生徒たちは、・・・恐らく殺されたか自殺したか。
死体はきっと学校の敷地のどこかに埋まっていることでしょう。
ヒダラは強姦された後、公爵の館らしきところから逃げ出しました。
けれど辿り着いた先は元の学校・・・!
公爵は広大な敷地を持ち、少女たちを徹底的に隔絶しているのです。
ヒダラが悲鳴を上げたところで映画は終了します。
―――――
わたしはヒダラが強姦されるラストシーンを見て「二度とこの映画を見たくない」と思ったのですが、この映画を嫌いにはなれません。
少女たちの衣装の可愛らしさ、音楽の美しさ、時に映し出される森の神秘性に魅せられてしまいました。
オープニングのトゥシューズについているものは血ではなく赤い松脂かもしれません。
わたしは見てすぐに血を連想したのですが・・・。
実際のところはどうなのでしょうか?
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