Britney Spears 『Everytime (Ambient Remix)』
2008年10月11日 音楽 http://jp.youtube.com/watch?v=7ERtcSqCj7E
『Everytime』のremixは数多く作られているけれど、わたしはAmbient remixが一番悲しいと思います。
オリジナルは、Britneyが安らぎを得られたように聴こえます。だから聴き終えるとほっとします。
けれどAmbient remixは違う。
*注* 以下はあくまでわたしのこのremixに関する解釈です。
わたしには、Britneyが自分が今まで救いを求めてきたのかどうかすらわからない状態に達してしまったかのように聴こえるのです。
心臓の中にある心が麻痺し、脳の中の片隅にだけ心がわずかに残っているかのよう。
心を完全に壊死させてしまえば楽になれる、全ての感情から解放される、そうなれば後は自分という人間がこの世に存在するかのように演じていればいいだけ・・・とすら、もう思ってはいない。わずかに残った心が、生きたがっているのか消えたがっているのかも彼女はもう感じてはいない。
救ってくれる人の訪れが遅すぎたわけではありません。
けれど、遅かった。
その人が、彼女を傷つける沢山の手から彼女を守ろうとしてくれる。けれど、彼女の目はその様子を間近で捉えているというのに、彼女はその人が何の為にそうしているのか理解出来ない。その人が沢山の人に彼女の苦しみを訴えていても、彼女はそれが自分の苦しみのことだと実感出来ない。
けれどその人の訪れが遅すぎたわけではありません。
彼女の心はまだ、微かでも生き続けているからです。
彼女がその人の腕を拒否するのは感情が残っているから。「この人はなぜわたしを抱きしめようとするんだろう」と、わずかでも戸惑いという名の感情を感じているのです。その人に感情をぶつけられて思わず叫ぶのも、感情が残っているから。「そんなことをしてくれたって何にもならない」などと、自分の思っていることを相手にぶつけることが出来ている。自分の思いをぶつけたことによって彼女は、自分が長い間悲鳴以外のことを叫んでいなかったことに気づきます。手に傷がつくと痛くなる、ということにも久しぶりに気づきます。
彼女はぼんやりと思いました。自分はまた感情を取り戻せるのだろうか? 彼女は試してみたくなりました。彼女はバスタブに張ったお湯の中に沈んでいってみました。それしか思いつけなかったから。
・・・息が出来ない。苦しい。息を吸いたい。でも出来ない。どうすればいい。どうすれば息が出来る? わからない。怖い。助けて。誰か。このままでは死んでしまう。でも誰もいない。・・・そうして彼女はお湯の底から浮かび上がることが出来ず苦しみます。
けれど彼女はその人の存在を思い出します。
彼女は「I guess I need you baby」と静かに呟き続けます。
たった1人のその人へ向けて。
『Everytime』のオリジナルのPVでは、彼女はその人にお湯の底から救い出されます。これについては解釈が色々あるでしょう。
お湯の底から救い出され、救急車に乗せられ処置を受け、臨死体験めいたものをし、それら一連の出来事を通して自力でお湯の底から出られるようになり、その人に向かって微笑んだ・・・という解釈もあるでしょう。
或いは救い出されることはなかったけれど自力でお湯の底から浮かび上がり、自分1人でも大丈夫だと悟って笑った、という解釈もあるでしょう。
けれどAmbient remixの結末はそうではありません。
だから、Ambient remixは一番悲しいのです。
『Everytime』のremixは数多く作られているけれど、わたしはAmbient remixが一番悲しいと思います。
オリジナルは、Britneyが安らぎを得られたように聴こえます。だから聴き終えるとほっとします。
けれどAmbient remixは違う。
*注* 以下はあくまでわたしのこのremixに関する解釈です。
わたしには、Britneyが自分が今まで救いを求めてきたのかどうかすらわからない状態に達してしまったかのように聴こえるのです。
心臓の中にある心が麻痺し、脳の中の片隅にだけ心がわずかに残っているかのよう。
心を完全に壊死させてしまえば楽になれる、全ての感情から解放される、そうなれば後は自分という人間がこの世に存在するかのように演じていればいいだけ・・・とすら、もう思ってはいない。わずかに残った心が、生きたがっているのか消えたがっているのかも彼女はもう感じてはいない。
救ってくれる人の訪れが遅すぎたわけではありません。
けれど、遅かった。
その人が、彼女を傷つける沢山の手から彼女を守ろうとしてくれる。けれど、彼女の目はその様子を間近で捉えているというのに、彼女はその人が何の為にそうしているのか理解出来ない。その人が沢山の人に彼女の苦しみを訴えていても、彼女はそれが自分の苦しみのことだと実感出来ない。
けれどその人の訪れが遅すぎたわけではありません。
彼女の心はまだ、微かでも生き続けているからです。
彼女がその人の腕を拒否するのは感情が残っているから。「この人はなぜわたしを抱きしめようとするんだろう」と、わずかでも戸惑いという名の感情を感じているのです。その人に感情をぶつけられて思わず叫ぶのも、感情が残っているから。「そんなことをしてくれたって何にもならない」などと、自分の思っていることを相手にぶつけることが出来ている。自分の思いをぶつけたことによって彼女は、自分が長い間悲鳴以外のことを叫んでいなかったことに気づきます。手に傷がつくと痛くなる、ということにも久しぶりに気づきます。
彼女はぼんやりと思いました。自分はまた感情を取り戻せるのだろうか? 彼女は試してみたくなりました。彼女はバスタブに張ったお湯の中に沈んでいってみました。それしか思いつけなかったから。
・・・息が出来ない。苦しい。息を吸いたい。でも出来ない。どうすればいい。どうすれば息が出来る? わからない。怖い。助けて。誰か。このままでは死んでしまう。でも誰もいない。・・・そうして彼女はお湯の底から浮かび上がることが出来ず苦しみます。
けれど彼女はその人の存在を思い出します。
彼女は「I guess I need you baby」と静かに呟き続けます。
たった1人のその人へ向けて。
『Everytime』のオリジナルのPVでは、彼女はその人にお湯の底から救い出されます。これについては解釈が色々あるでしょう。
お湯の底から救い出され、救急車に乗せられ処置を受け、臨死体験めいたものをし、それら一連の出来事を通して自力でお湯の底から出られるようになり、その人に向かって微笑んだ・・・という解釈もあるでしょう。
或いは救い出されることはなかったけれど自力でお湯の底から浮かび上がり、自分1人でも大丈夫だと悟って笑った、という解釈もあるでしょう。
けれどAmbient remixの結末はそうではありません。
だから、Ambient remixは一番悲しいのです。
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