この本に書いてある「今は〝老い〟とは縁がないと思っているあなたも、いずれは自分の老いと向き合い、それを受け入れなければならないときがきます」(P6より引用)を踏まえながら読むべき本だと思います。
 自分が誰かを介護する、という思いだけでなく、自分もいつか介護される、という思いを持って読むことで、結果として自分が誰かを介護する際役立つのではないでしょうか。


 この本の第一章『お年寄りがいやがる介護をしていませんか?』では、各問題別に家族がしてしまいがちな誤り、お年寄りの本心、なぜお年寄りがそう思うかということ、対処の仕方が紹介されます。
 例えば、「何度もトイレに行きたがる」場合、家族は「さっき行ったばかりなのに」などと叱ってしまいがちだけれど、お年寄りは「早めにトイレに行かないと、もし失敗したら困る」「このごろとにかく、トイレの感覚が短くなっているんだ」という本心を持っているかもしれず、前者ならばかつてトイレを失敗して注意された経験があるのかもしれない(心理的な要素によるもの)ので粗相をしても叱らないことが必要であり、後者ならば膀胱炎などの排尿障害が原因かもしれないし尿道括約筋の締まりが悪いのかもしれないので病院での診察を受けることが必要である・・・ということがP53に書かれています。 


 第二章『自宅でできるやさしい介護、気持ちいい介護』では食事介助、排泄介助、入浴介助などをお年寄りに出来るだけ負担がないように行う方法が紹介されています。この章においても、ついやってしまいがちな介助の誤りや、お年寄りの本心が書かれています。


 わたしはこの本に書かれていることを少しでも多く実際の介護に役立てていきたいと思います。

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