中嶋莞爾監督 『クローンは故郷をめざす』
2010年6月23日 映画
ミッチーは、「同じ人間だけど違う4人の人間」を演じていると思います。
オリジナルと、クローン1人目と、クローン2人目、そしてクローン2人目にオリジナルの魂が宿った「4人目」。
オリジナルはもともと双子で、その片割れを幼い頃に亡くしていたから、クローン1人目はオリジナルの霊魂を見て、それを自分ではなく片割れだと思い込みます。
クローン1人目はオリジナルの霊魂を背負って生家を目指し、途中で倒れてしまうけれど今度はオリジナルの霊魂がクローン1人目を背負って(もしくはクローン1人目の霊魂とオリジナルの霊魂が融合している?)歩き出す。
クローン2人目は生家にて腐乱死体となっているクローン1人目を発見し打ちひしがれるけれど、昔のままの生家で自分と片割れと母が暮らしている幻(或いは霊体験?)を見て何かが腑に落ちたような表情になります。
そしてクローン2人目の左手の甲には、オリジナルしか持っていなかったはずの傷が浮かび上がります。
こういう役を演じ分けられる人はなかなかいないと思います。クローン1人目がオリジナルの霊魂を片割れだと思い込んで大事に大事に大事に連れて行こうとする姿は非常に胸を打ちます。そして何より、クローン2人目にオリジナル(と1人目の霊魂?)が宿る瞬間にはハッとさせられました。
ミッチーは素晴らしい。
それに、夫がクローンとして蘇った際泣きながら怒る演技を見せた永作博美さんも、母親が死ぬ間際まで「あんた髪伸びたわね。切りなさい」と母親らしく在り続け、尚且つ母親も昔に帰りたがっているという演技を見せた石田えりさんも素晴らしかった。
映画館で熟睡者続出という触れ込みの映画ではあるけれど、わたしは見て良かったと思いました。号泣を誘う大スペクタルという訳ではないけれど、ただひたすら静かに考える時間をくれる映画。
オリジナルと、クローン1人目と、クローン2人目、そしてクローン2人目にオリジナルの魂が宿った「4人目」。
オリジナルはもともと双子で、その片割れを幼い頃に亡くしていたから、クローン1人目はオリジナルの霊魂を見て、それを自分ではなく片割れだと思い込みます。
クローン1人目はオリジナルの霊魂を背負って生家を目指し、途中で倒れてしまうけれど今度はオリジナルの霊魂がクローン1人目を背負って(もしくはクローン1人目の霊魂とオリジナルの霊魂が融合している?)歩き出す。
クローン2人目は生家にて腐乱死体となっているクローン1人目を発見し打ちひしがれるけれど、昔のままの生家で自分と片割れと母が暮らしている幻(或いは霊体験?)を見て何かが腑に落ちたような表情になります。
そしてクローン2人目の左手の甲には、オリジナルしか持っていなかったはずの傷が浮かび上がります。
こういう役を演じ分けられる人はなかなかいないと思います。クローン1人目がオリジナルの霊魂を片割れだと思い込んで大事に大事に大事に連れて行こうとする姿は非常に胸を打ちます。そして何より、クローン2人目にオリジナル(と1人目の霊魂?)が宿る瞬間にはハッとさせられました。
ミッチーは素晴らしい。
それに、夫がクローンとして蘇った際泣きながら怒る演技を見せた永作博美さんも、母親が死ぬ間際まで「あんた髪伸びたわね。切りなさい」と母親らしく在り続け、尚且つ母親も昔に帰りたがっているという演技を見せた石田えりさんも素晴らしかった。
映画館で熟睡者続出という触れ込みの映画ではあるけれど、わたしは見て良かったと思いました。号泣を誘う大スペクタルという訳ではないけれど、ただひたすら静かに考える時間をくれる映画。
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