押見修造 『漂流ネットカフェ』
2012年2月26日 漫画 コメント (2)
これは、非モテ・ネトオタ・デブの蛭田が、ミニスカートを履いたちょっと…否…だいぶエッチなショートカットの彼女と結ばれるまでの奇跡を描いた物語である。
…という風にわたしはこの作品を解釈しました。
主人公は土岐じゃない! 蛭田です。
現実世界においては、蛭田がミクと付き合える可能性なんて万に一つもありません。
蛭田は、もしミクと道ですれ違ったら、たぶん「なにあのキモデブ~」と笑われるようなタイプ。
女性経験が皆無なのは明らか。
しかし!
異次元世界に飛ばされたという異常な状況による吊橋効果と、男たちによって性奴隷にされているミク(冒頭で寺沢にレイプされた際に精神崩壊し、なすがままになっている)を「天使」と崇め奉り、輪姦されそうなミクを助けようとしたが為にキャンプファイヤーの炎の中に投じられ焼死したその代償として、蛭田はミクの心をがっちりと手に入れました。
現実世界に帰った後、周りの人間は誰もが首をひねったでしょう、「なんであいつにいきなり三次元の彼女が出来てんだ!」と。
なぜならこれは蛭田のための物語だからです! と、わたしは断言しましょう。
最後のコマで、蛭田は外見も改善しているし、間違いなくこの漫画の主人公は蛭田です。たぶんミクがファッション指導をしてくれているだけでなく、女性経験を得たことで自信もついたのでしょう。
もはや蛭田はリア充!
蛭田の勇者っぷりを読みたい人は、ぜひこの漫画を読みましょう。(ただし、エログロ描写が苦手な人を除く。また、くれぐれも蛭田を真似して女性に命を貢がないように!)
それに比べて土岐は…。
こんな主人公って一体…。
…土岐の気持ちはわからなくはありません。
誰だって、人生の分岐点を思い返せば、「あの時もしああしていたら…」と後悔するものです。
既婚者は、「もしかしたら初恋のあの人と結婚している人生が自分にもあったかもしれないのに」と、いまさら考えても仕方のないことをついつい妄想してしまうものだし。
子どもが出来たことによって人生を縛られたような感覚に陥るのは、男も女も同じだし。
だから土岐の気持ちは、物語の前半部分までは共感できました。
…けど、後半の土岐。
…なんじゃこりゃ!!
…という風にわたしはこの作品を解釈しました。
主人公は土岐じゃない! 蛭田です。
現実世界においては、蛭田がミクと付き合える可能性なんて万に一つもありません。
蛭田は、もしミクと道ですれ違ったら、たぶん「なにあのキモデブ~」と笑われるようなタイプ。
女性経験が皆無なのは明らか。
しかし!
異次元世界に飛ばされたという異常な状況による吊橋効果と、男たちによって性奴隷にされているミク(冒頭で寺沢にレイプされた際に精神崩壊し、なすがままになっている)を「天使」と崇め奉り、輪姦されそうなミクを助けようとしたが為にキャンプファイヤーの炎の中に投じられ焼死したその代償として、蛭田はミクの心をがっちりと手に入れました。
現実世界に帰った後、周りの人間は誰もが首をひねったでしょう、「なんであいつにいきなり三次元の彼女が出来てんだ!」と。
なぜならこれは蛭田のための物語だからです! と、わたしは断言しましょう。
最後のコマで、蛭田は外見も改善しているし、間違いなくこの漫画の主人公は蛭田です。たぶんミクがファッション指導をしてくれているだけでなく、女性経験を得たことで自信もついたのでしょう。
もはや蛭田はリア充!
蛭田の勇者っぷりを読みたい人は、ぜひこの漫画を読みましょう。(ただし、エログロ描写が苦手な人を除く。また、くれぐれも蛭田を真似して女性に命を貢がないように!)
それに比べて土岐は…。
こんな主人公って一体…。
…土岐の気持ちはわからなくはありません。
誰だって、人生の分岐点を思い返せば、「あの時もしああしていたら…」と後悔するものです。
既婚者は、「もしかしたら初恋のあの人と結婚している人生が自分にもあったかもしれないのに」と、いまさら考えても仕方のないことをついつい妄想してしまうものだし。
子どもが出来たことによって人生を縛られたような感覚に陥るのは、男も女も同じだし。
だから土岐の気持ちは、物語の前半部分までは共感できました。
…けど、後半の土岐。
…なんじゃこりゃ!!
コメント
このレヴューを読んで、早速ネットカフェで『漂流ネットカフェ』を読んでみました。確かに蛭田!と泣きました。30男が泣いているのは、かなり気持ち悪いんですが。子どもが生まれる段になって、あれこれ問題起るところは、凄く共感というか誰でもあることだと思って、結構よかったのですが、やはり最後は微妙です。僕はやっぱりあの冷めてる男子が好きです。クソな現実から逃げて来たけどここもクソだった、というセリフにしびれました。『悪の華』の方がよいかな。
内容が内容だけに、レビューを書くか正直迷っていたのですが、このレビューがきっかけになれたみたいで嬉しいです。コメントありがとうございます。
いえいえ、30男も泣く権利はありますよ。
ラストはもっと違う展開のほうが良かったですよね。
わたしは『悪の華』はまだ読んでいないです。読んでみますね。