高江州敦『事件現場清掃人が行く』
2012年12月11日 おすすめの本一覧 コメント (2)
孤独死、自殺、殺人など、様々な事件があった家や部屋へ行き、遺体から溢れ出た血液・体液・糞尿・虫・匂いを取り除いたり、余りにダメージが酷い場合はリフォームもしている方が書いた本。
ハッキリ言って、この本は同業他社の方が書いた本より(なお、この本において著者は、同業他社のいい加減な仕事ぶりに苦言を呈しています)、極めて描写がグロいです。
ウジ虫そのもののみならず、ハエのサナギを踏み潰す感触についてのくだりや、腐敗した遺体にガスが溜まってやがて腹部から噴出するというくだりまでは、まだ我慢して読めるとしても…、体から溢れてちょうど人の形になった体液の写真や、自殺した方の遺書の写真が載っている上その写真のページに「写真の遺書は遺族に引き取りを拒否され、神社で焼かれた」(P49から抜粋)とどこまでも孤独を感じさせるコメントが添えられているのも、読んでいてとても悲痛な気分になりました。
けれど、そうした物たちも、故人が遺していった物。遺体から流れ出た血液の汚れや匂いさえも、故人がその場所で亡くなったという、ある意味ではメッセージ。
わたしはこの本を読んでいて、だんだん、怖いというより、故人がどんな想いで亡くなっていったのかと想像して悲しくてたまらなくなりました。
だからこそ、著者が言う、「私は、いろいろな死の形をこれまで見てきましたが、近頃はこう考えるようになってきています。孤独死は現代においては一つの死のスタイルであって、それ自体決して悪いことではないということです。一人でないとできないことはたくさんあり、それをするために一人で生きる道を選んだ人もいるので、最後の最後が孤独死だったとしても不憫に思うこどなどないはずです」(P211から抜粋)という言葉には、深く考えさせられました。
確かに、一人で亡くなったこと自体はさほど悲しいことではないのかもしれません。施設や病院ではなく最期まで自宅で…と望む方は少なくないのですから。悲しいのは、亡くなってから何ヶ月も何年も発見されなかったことや、死後のことで色んな人が揉めることなのです。
となれば、すぐ異変に気づけるよう、定期的な安否確認のシステムを地域に根付かせたり、死亡後の遺品等の整理や家・部屋の清掃、それらに関する支払い等などをフォローしてくれる取り組みが重要ですね…。
ハッキリ言って、この本は同業他社の方が書いた本より(なお、この本において著者は、同業他社のいい加減な仕事ぶりに苦言を呈しています)、極めて描写がグロいです。
ウジ虫そのもののみならず、ハエのサナギを踏み潰す感触についてのくだりや、腐敗した遺体にガスが溜まってやがて腹部から噴出するというくだりまでは、まだ我慢して読めるとしても…、体から溢れてちょうど人の形になった体液の写真や、自殺した方の遺書の写真が載っている上その写真のページに「写真の遺書は遺族に引き取りを拒否され、神社で焼かれた」(P49から抜粋)とどこまでも孤独を感じさせるコメントが添えられているのも、読んでいてとても悲痛な気分になりました。
けれど、そうした物たちも、故人が遺していった物。遺体から流れ出た血液の汚れや匂いさえも、故人がその場所で亡くなったという、ある意味ではメッセージ。
わたしはこの本を読んでいて、だんだん、怖いというより、故人がどんな想いで亡くなっていったのかと想像して悲しくてたまらなくなりました。
だからこそ、著者が言う、「私は、いろいろな死の形をこれまで見てきましたが、近頃はこう考えるようになってきています。孤独死は現代においては一つの死のスタイルであって、それ自体決して悪いことではないということです。一人でないとできないことはたくさんあり、それをするために一人で生きる道を選んだ人もいるので、最後の最後が孤独死だったとしても不憫に思うこどなどないはずです」(P211から抜粋)という言葉には、深く考えさせられました。
確かに、一人で亡くなったこと自体はさほど悲しいことではないのかもしれません。施設や病院ではなく最期まで自宅で…と望む方は少なくないのですから。悲しいのは、亡くなってから何ヶ月も何年も発見されなかったことや、死後のことで色んな人が揉めることなのです。
となれば、すぐ異変に気づけるよう、定期的な安否確認のシステムを地域に根付かせたり、死亡後の遺品等の整理や家・部屋の清掃、それらに関する支払い等などをフォローしてくれる取り組みが重要ですね…。
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