この作品の主人公は、ルパンではなく五ヱ門。
 ルパンとヒロインがお互いに好意を抱き合わない、珍しい作品でもあります。
 
 それもそのはず、ヒロインの狙いは最初から五ヱ門。
 それも、恋とか憧れといった甘い言葉が相応しいものではなく、もっと複雑なものが入りまじった激しい感情を、ヒロインは五ヱ門にぶつけます。
 しかし高潔な五ヱ門は動じず。
 五ヱ門は、あくまでも使命を全うしようとします。
 そして物語は悲劇的なクライマックスを迎えます。
 
 もし、五ヱ門がもっと器用な男だったら、何かが変わっていたかもしれません。
 けれど五ヱ門は不器用な男。
 それも魅力の一つ。

 
 クライマックスでの、空上での戦闘シーン。

 ルパン「斬鉄剣であれが斬れるか?」
 五ヱ門「斬る!」
 
 という台詞も痺れます。
 五ヱ門が斬ったのは、あのステルスだけではありません。
 奴はとんでもないものを斬っていきました。
 懐かしい想い出。裏切られてもなお愛おしい、でも決して愛してやれない者まで。
  
 漢ですねぇ…。

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