2013年3月11日から同年4月11日までに撮られた、東日本大震災に関する写真集。
 
 この本の前半には震災直後の被災地の光景が、中間には福島第一原発の事故の経緯が、後半には希望を捨てず未来へ歩き出す被災地の方たちの様子がおさめられています。
 
 前半はページをめくる度に涙がこぼれました。
 どの方を写した写真も心に突き刺さってきたけれど、特に「愛娘たちの遺体が見つかった現場近くでお菓子やジュースをまく母親ら(3月14日、宮城県石巻市)」という写真を観た瞬間、どう表現していいかわからない感情が沸き起こりました。

 中間を読んでいたら無性に吐き気がしてきて一度吐き、その後もお腹がグルグル鳴っていました。
 
 後半のページをめくったら、これが本当に現実なのかと問いたくなるほどの瓦礫の山と、家族の安否が分からない方たちがいる状況においても、少しずつ子どもたちが笑顔を取り戻しているのが伝わってきて、少しだけ安堵しました。

 最後のほうは、震災後に福島県で咲いた桜の写真や、津波の被害を受けた教室でランドセルを手にする男の子の写真が載せられています。

 わたしは最後まで読んだらまた中間を読み返したくなり(読んだら吐き気がするのだけど。原発事故から随分経つのにいまだに問題は解決していないから…)、何度も中間と後半を往復して読みました。
 
 写真は本当に、寡黙にして雄弁ですね…。
 被災地にカメラを向ける行為自体は無神経だけど、どんな報告書を読むよりも、写真を見る方が、その場にいる方たちのまさにその時の感情を受け取れるような気がします…。

 わたしも出来る範囲でも構わないから、これからも被災地への支援を続けようと思います。

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