愛玩されるものとしての役割。

形代(かたしろ)、人形(ひとがた)として何らかの祈りを受けるものとしての役割。

人形というのは、そんな数々の役割を持って、長い長い年月を生き続けているのだな…と教えてくれる一冊です。

この本に載っている人形たちは、「生きている」という表現が相応しいような気がします。
きっと魂が宿っています。
もしかしたら、夜になると歩いたり喋っているかもしれません。
この本の中にはからくり人形も数体紹介されていますが、人の見ていない所でも自由に動いていそう…。

何百年もの昔から、それぞれの時代の人間たちに見つめられ、想いを込められてきた人形たち。

作り手や元々の持ち主の身体がとうの昔に滅んでいたとしても、人形の身体は直せるのですから、完全に朽ち果てるまではいつまでもいつまでも生き続けるのでしょう。

そしてこれから先の何百年もまた、人間たちを見つめ返し続け、想いを宿らせていくのでしょうね。

怖い、というよりも、超越した存在として、人形ってすごいなと感じます。

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