角田光代『ロック母』
2015年11月19日 おすすめの本一覧
『ゆうべの神様』『緑の鼠の糞』『爆竹夜』『カノジョ』『ロック母』『父のボール』『イリの結婚式』を収録した短編小説集。
特に冒頭の『ゆうべの神様』が衝撃的。
以下はあらすじです。
ネタバレがあるので、未読の方は注意してください。
『ゆうべの神様』の主人公は女子高生。
主人公の両親は、近所の人たちの格好の井戸端会議ネタになるような大喧嘩を日常的に繰り広げています。
両親がお互いにぶつけ合う罵声と、床に飛び散った皿の破片や食べ物に囲まれて、主人公は育ちました。
母親は「あんたもあの父親の子だからねえ」(P11から抜粋)と主人公に言い、父親は母親に「こいつお前に似たんだ」(P39から抜粋)と怒鳴ります。
近所の人たちはこちらの不幸を面白がるだけで、誰も手助けしようとはしません。
キリスト教系の高校に通う主人公は、教師の言う「神様は、私たち一人一人を生れた時から知っていて、そして守って下さっています」(P17から抜粋)という言葉にぎょっとします。
本当に神様はいるのか。
主人公は大学受験にことごとく失敗。
父親が浮気していて、しかもそれをみんなが知っていることを主人公も知りました。
祖母がたびたび金をせびりにやって来て、その時に母親がいらつきます。
恋愛もうまくいきませんでした。
別れ話さえ告げずに、自然消滅を狙うかのように姿を消した元彼は、主人公を心ない言葉で挑発しました。
何かがぷちんと切れてしまった主人公は、自分の家に火をつけます。
笑いながら。
泣きながら。
この主人公は放火をしたのですから、法によって、そして世間に裁かれるのは免れないでしょう。
でも、この主人公には救われて欲しいです。
救いって何なのかさえわたしには分からないけど、でも、このままでは心が痛いから。
特に冒頭の『ゆうべの神様』が衝撃的。
以下はあらすじです。
ネタバレがあるので、未読の方は注意してください。
『ゆうべの神様』の主人公は女子高生。
主人公の両親は、近所の人たちの格好の井戸端会議ネタになるような大喧嘩を日常的に繰り広げています。
両親がお互いにぶつけ合う罵声と、床に飛び散った皿の破片や食べ物に囲まれて、主人公は育ちました。
母親は「あんたもあの父親の子だからねえ」(P11から抜粋)と主人公に言い、父親は母親に「こいつお前に似たんだ」(P39から抜粋)と怒鳴ります。
近所の人たちはこちらの不幸を面白がるだけで、誰も手助けしようとはしません。
キリスト教系の高校に通う主人公は、教師の言う「神様は、私たち一人一人を生れた時から知っていて、そして守って下さっています」(P17から抜粋)という言葉にぎょっとします。
本当に神様はいるのか。
主人公は大学受験にことごとく失敗。
父親が浮気していて、しかもそれをみんなが知っていることを主人公も知りました。
祖母がたびたび金をせびりにやって来て、その時に母親がいらつきます。
恋愛もうまくいきませんでした。
別れ話さえ告げずに、自然消滅を狙うかのように姿を消した元彼は、主人公を心ない言葉で挑発しました。
何かがぷちんと切れてしまった主人公は、自分の家に火をつけます。
笑いながら。
泣きながら。
この主人公は放火をしたのですから、法によって、そして世間に裁かれるのは免れないでしょう。
でも、この主人公には救われて欲しいです。
救いって何なのかさえわたしには分からないけど、でも、このままでは心が痛いから。
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