現役万引きGメン 伊藤ゆう『万引き老人』
2016年6月18日 おすすめの本一覧
この本のはじめに、「こいつめ!あたしが死んだら!全部あんたのせいだ!こいつが憎い!こいつが憎い!」と万引きGメンを殴る老婆が出てきて、読んでいて唖然としました。
いやいやいやいや、お店の物を盗んだあなたが100%悪いでしょ。
万引きGメンは全く悪くないですよ!
暴力をふるわないでください!
その逆恨み老婆の次には、複数回の万引きを繰り返した高齢者に「罰金を払ったことで、お金がなくなってしまったから万引きした」と主張される機会が増えた…というエピソードが出てきたから、これにも開いた口が塞がりません。
万引きは窃盗。
犯罪なのです。
窃盗罪が適用され、10年以下の懲役刑のほかに、50万円以下の罰金刑が科されます。
…抑止力になるように、と設けられた罰金刑を、「罰金を払ったことで、お金がなくなってしまったから万引きした」と言い訳に使うとは!
いつもいつも商品を盗まれる側のお店の人の気持ちや、万引きの通報を受ける側の警察官の気持ちや、万引き犯に逆ギレされる万引きGメンの気持ちを想像すると、かなり憂鬱です。
警察官や万引きGメンは仕事だからともかく、お店の人の気持ちを考えると泣きたくなります。
盗まれるために商品を仕入れているんじゃないんです。
売るために仕入れているんです!
万引きをする側としては、他の人がどう感じるかなんて想像出来ないでしょうし(万引きは家族にも非常にショックを与えますよね)、そういう想像が出来ないこと自体が「生活に困っている」ことを表すのかもしれません。
…貧しさのせいで物を盗んだ人に罰を与えるだけでは、生活の困窮という根本的な問題は何も解決しないので、そういう人たちが人生をやり直せるようサポートする福祉体制を充実させていかないといけないですよね。
税金は、政治家や大企業が私腹を肥やすためでなく、そういうことのために使って欲しい…。
この本に出てくる、お金に困って高利貸しに戸籍を売ってしまい、段ボールとブルーシートの家に住んでいて、一円も持っていなくて、水しか飲んでいなくて、お店のコロッケを惣菜売り場で食べてしまった…という老人だって、万引きGメンに捕まえられた後日、小銭を持ってお店にやって来てちゃんとレジに並んだそうです。
どんなに貧しくても、やり直せるチャンスはきっとある。
そう教えてくれるようなエピソードです。
この本に紹介されている中には、所持金がちゃんとあるのに万引きをして、「お金を払えばいいんでしょ。警察には言わないで」という態度の人たちも出てきます。
こういう人たちこそ、「卑しい」という言葉がぴったりですね。
お金はある。
貧しくはない。
けれど、心が卑しい。
先ほど例として挙げた老人は、「貧しい」けれど、「卑しく」はない。
万引きをしたけれども、後日ちゃんとレジに並んだから。
お金があればちゃんとお金を払うんです。
「貧しい」のは救えるでしょうが、「心が卑しい」のは救いようがないですね。
例えば、P60~61で紹介されている男性。
万引きをしておいて、「今日もレクサスに乗ってきた」と自慢したり、財布の中の1万円札の50枚ほどの束を万引きGメンに見せびらかし、万引きの常習犯のため逮捕されることになると、「10倍の金を払うから逮捕だけは勘弁してくれ」「捕まるくらいなら死んでやる」と暴れる…。
P69で紹介されている女性もそう。
大量の食材をルイ・ヴィトンのボストンバッグに隠して盗む、というこの女性の行為には色んな意味で呆れます。
勿論、万引きに使っても良いバッグと悪いバッグなんてこの世には無くて、万引きそのものが悪いのですが、よりにもよって何故ヴィトン。
ヴィトンに謝って!!
物に魂があるなら、先ほどの男性のレクサスも、この女性のヴィトンのボストンバッグも、泣いてます。
P181~186に紹介されている女性なんてもう最悪。
万引きした商品を車の後部座席に積んだにも関わらず、万引きGメンに声をかけられると「いま車に忘れた財布を取りに来たところよ」「客を泥棒扱いするなんてひどいわね。責任者呼びなさいよ」と主張(財布はあったけれど、担当刑事曰く、商品を買い取れるだけのお金やクレジットカードは無かったそう)。
同様の前科があり、防犯カメラにも映像が残っていたけれど頑として犯意を認めず。
その後、なんと「泥棒扱いされたことで名誉を毀損された」と逆に300万円もの損害賠償を求めてきた、というから驚き!!
お店から物を盗んでおいて、更に300万円も要求するんですか!?
意味が分からない!!
盗人に追い銭ってまさにこのこと!!
結局、脅迫罪で告発しますという旨の内容証明を送ると、女性からの連絡は途絶えたそうです。
…弁護士を雇うお金があるなら、万引きなんてしないでちゃんとレジで支払いましょうよ…。
万引きを繰り返すのって、本当、心の病…。
いやいやいやいや、お店の物を盗んだあなたが100%悪いでしょ。
万引きGメンは全く悪くないですよ!
暴力をふるわないでください!
その逆恨み老婆の次には、複数回の万引きを繰り返した高齢者に「罰金を払ったことで、お金がなくなってしまったから万引きした」と主張される機会が増えた…というエピソードが出てきたから、これにも開いた口が塞がりません。
万引きは窃盗。
犯罪なのです。
窃盗罪が適用され、10年以下の懲役刑のほかに、50万円以下の罰金刑が科されます。
…抑止力になるように、と設けられた罰金刑を、「罰金を払ったことで、お金がなくなってしまったから万引きした」と言い訳に使うとは!
いつもいつも商品を盗まれる側のお店の人の気持ちや、万引きの通報を受ける側の警察官の気持ちや、万引き犯に逆ギレされる万引きGメンの気持ちを想像すると、かなり憂鬱です。
警察官や万引きGメンは仕事だからともかく、お店の人の気持ちを考えると泣きたくなります。
盗まれるために商品を仕入れているんじゃないんです。
売るために仕入れているんです!
万引きをする側としては、他の人がどう感じるかなんて想像出来ないでしょうし(万引きは家族にも非常にショックを与えますよね)、そういう想像が出来ないこと自体が「生活に困っている」ことを表すのかもしれません。
…貧しさのせいで物を盗んだ人に罰を与えるだけでは、生活の困窮という根本的な問題は何も解決しないので、そういう人たちが人生をやり直せるようサポートする福祉体制を充実させていかないといけないですよね。
税金は、政治家や大企業が私腹を肥やすためでなく、そういうことのために使って欲しい…。
この本に出てくる、お金に困って高利貸しに戸籍を売ってしまい、段ボールとブルーシートの家に住んでいて、一円も持っていなくて、水しか飲んでいなくて、お店のコロッケを惣菜売り場で食べてしまった…という老人だって、万引きGメンに捕まえられた後日、小銭を持ってお店にやって来てちゃんとレジに並んだそうです。
どんなに貧しくても、やり直せるチャンスはきっとある。
そう教えてくれるようなエピソードです。
この本に紹介されている中には、所持金がちゃんとあるのに万引きをして、「お金を払えばいいんでしょ。警察には言わないで」という態度の人たちも出てきます。
こういう人たちこそ、「卑しい」という言葉がぴったりですね。
お金はある。
貧しくはない。
けれど、心が卑しい。
先ほど例として挙げた老人は、「貧しい」けれど、「卑しく」はない。
万引きをしたけれども、後日ちゃんとレジに並んだから。
お金があればちゃんとお金を払うんです。
「貧しい」のは救えるでしょうが、「心が卑しい」のは救いようがないですね。
例えば、P60~61で紹介されている男性。
万引きをしておいて、「今日もレクサスに乗ってきた」と自慢したり、財布の中の1万円札の50枚ほどの束を万引きGメンに見せびらかし、万引きの常習犯のため逮捕されることになると、「10倍の金を払うから逮捕だけは勘弁してくれ」「捕まるくらいなら死んでやる」と暴れる…。
P69で紹介されている女性もそう。
大量の食材をルイ・ヴィトンのボストンバッグに隠して盗む、というこの女性の行為には色んな意味で呆れます。
勿論、万引きに使っても良いバッグと悪いバッグなんてこの世には無くて、万引きそのものが悪いのですが、よりにもよって何故ヴィトン。
ヴィトンに謝って!!
物に魂があるなら、先ほどの男性のレクサスも、この女性のヴィトンのボストンバッグも、泣いてます。
P181~186に紹介されている女性なんてもう最悪。
万引きした商品を車の後部座席に積んだにも関わらず、万引きGメンに声をかけられると「いま車に忘れた財布を取りに来たところよ」「客を泥棒扱いするなんてひどいわね。責任者呼びなさいよ」と主張(財布はあったけれど、担当刑事曰く、商品を買い取れるだけのお金やクレジットカードは無かったそう)。
同様の前科があり、防犯カメラにも映像が残っていたけれど頑として犯意を認めず。
その後、なんと「泥棒扱いされたことで名誉を毀損された」と逆に300万円もの損害賠償を求めてきた、というから驚き!!
お店から物を盗んでおいて、更に300万円も要求するんですか!?
意味が分からない!!
盗人に追い銭ってまさにこのこと!!
結局、脅迫罪で告発しますという旨の内容証明を送ると、女性からの連絡は途絶えたそうです。
…弁護士を雇うお金があるなら、万引きなんてしないでちゃんとレジで支払いましょうよ…。
万引きを繰り返すのって、本当、心の病…。
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