菅野文『薔薇王の葬列』1〜12巻を読んだ感想
当初、わたしはこの漫画を、大事に大事に日数をかけて読むつもりでした。

けれど、1巻を読み始めたら、もう、続きが気になって気になってページを捲る手が止まらない!

結局わたしは今日だけで1〜12巻まで一気に読み切ってしまいました…。

不覚…!

ペース配分が全然うまくいきませんでした。

けれど、反省はしていますが後悔はしていません。

昼ドラの登場人物も真っ青になりそうなくらい愛憎と陰謀がドロドロ渦巻く世界観に、超美麗な絵が合わさって、更に、どの登場人物にも光と闇両方の性質が描かれていてみんなそれぞれ魅力的で…。

わたくし、どハマりいたしました。

「またエドワードって名前の人が出てきた! また出てきた! えっ、この人もエドワード? リチャードも複数いる! エリザベスも多い!!」と混乱しそうになったので、わたしは自分なりに人物相関図をノートに描きながらこの作品を読み進めていきました。

その人物相関図に、登場人物たちの関係も書き込んでいくと、「この人とこの人が憎しみ合っていて、この人がこの人に片思いしていて実は両想いで、えっ…これ三角関係とか四角関係どころの状況じゃないんだけど何角関係なの!?」と驚くくらいたっぷり書き込む結果となり、かなり真っ黒な人物相関図が出来上がりました。

わたしはランカスター家のエドワード王子が一番好きです。
傲慢なところはあるけれど、好きな人をただひたすら一途に想い、思いを遂げるチャンスがあった時も、大大大好きだからこそ襲ったり出来ず、そのせっかくのチャンスをフイにしたのも好感が持てます。
6巻でエドワード王子が言った「神なんて信じるな! くだらん。決められた運命などくそくらえだ! 欲しいものは己の力で手に入れろ!」というセリフも好き。
王という重責から逃れたがっている人や、逆に王を裏切って自分が王に成り代わろうと謀略の限りを尽くす人たちより、エドワード王子の王族としての生き様の方が遥かに好印象でした。
自分が何者なのか葛藤する登場人物たちの中にあって、ほとんど揺らぐことのない「自分」を持ち続けた人だとも思います。
エドワード王子のあの様子なら、もし好きな人がひた隠しにしてきた「真実」を知ったとしても、きっとやっぱり気持ちは変わらなかったのではないか…とわたしは思います。
だから7巻は読むのが辛かった。
辛かったけれど、エドワード王子にとってせめてもの救いになっていれば幸いです。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索