ニューヨーク現地時間9月30日。
マリリン・マンソンがライブ中に、2挺の銃をモチーフにしたセットの下敷きに。

そのニュースに世界中のファンが驚かされた翌日。
ラスベガス現地時間10月1日。
米史上最悪の銃乱射事件が発生。

1999年にコロンバイン高校で銃乱射事件が起きた時、犯人の少年2人が彼のファンだったと報道されたため(後にそれは間違いだったことが判明しましたがその事実はほとんど報道されず、はじめに流れた間違った情報は拡散していく一方でした)、当時世間は「マリリン・マンソンが暴力的な音楽で少年たちに悪影響を与えたせいで銃乱射事件が起きた」と激しくバッシング。

彼はそんな批判に対して、

「なぜ世間が俺を攻撃するのか分かるよ。俺のせいにすれば都合がいいからだ。俺は悪者のシンボルとして分かりやすいからな」

「アメリカはよその国を爆撃している。だが大統領の影響で今回の事件が起きたとは誰も言わない。俺は大統領の比じゃないっていうのに皮肉なもんだ」

「アメリカ経済の基盤は恐怖を抱かせて物を買わせることにある」

と冷静に対応。

今回セットの下敷きになった彼は一時その安否が不明だったため、危篤説などのデマがネット上を飛び交いましたが、「命に別状はない」「自宅で療養する」という公式発表が行われ、ファンは安堵しました。

かつて銃社会の矛盾を指摘した彼が銃をモチーフにしたセットの下敷きになり、その翌日に米史上最悪の銃乱射事件が起きる…。

何とも皮肉な話ですがご無事で何よりです。

わたしは学生時代からずーっとマリリン・マンソンを聴き続けているし、同じく学生時代から聴き続けてきたリンキン・パークのチェスター・ベニントンが今年亡くなって大変ショックだったので、この上万が一にもマリリン・マンソンにまで何かあれば今後誰の曲を聴いて暮らせば良いのか途方に暮れてしまいそうです。

自宅療養中の彼は今回の銃乱射事件に何を思うのでしょうか?

マリリン・マンソンの数ある名曲の中でも特に『The Love Song』は発売されてから軽く15年以上経っても全く色褪せず、

「Do you love your guns? 」
(汝は汝の銃を愛すか?)

「God?」
(神は?)

「Your government?」
(政府は?)

とシャウト。

その絶叫は力強いまま。

この曲が全く色褪せない、というのが良いことなのか悪いことなのか…。

どちらかと言えば悪いことなのでしょうね、銃社会を批判しているこの曲が今もかっこいいということは、相変わらずアメリカが一般人も銃を乱射出来る社会のままで相変わらず罪無き人々が殺されている世の中のままだからとも言えるでしょうから。

何人殺されようともいまだに銃規制は行われない…。
それどころか他人の銃から身を守るために自分用の銃を買い求める…。
これが先述の「恐怖を抱かせて物を買わせる」経済基盤を表していそうですね。
でも経済が回ることの方が命より大事なのでしょうか?

いつか社会から銃が消え去り、未来を生きる人たちが『The Love Song』を聴いて「昔は銃ってものがあったんだなぁ。今は平和なのになぁ」と思う、そんな日がきますように。

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