開発元…ブレイク 発売元…アクセラ『マリア 君たちが生まれた理由』
2013年5月17日 ゲーム
1997年に発売されたこのゲームのテーマは解離性同一性障害。(当時は「多重人格」と表現されていました)
ジャンルはテキストアドベンチャー。
発売されてから15年以上年も経つのに、時々棚から引っ張り出してプレイしたくなる、不思議な味のある作品です。
名作、と呼ぶには余りに癖があるけれど。
プレイヤーを怖がらせるべきシーンよりも、何気ない日常を描いているだけのはずのシーンが妙に怖いからです。
そもそもポリゴンが怖い。
…それを言っちゃおしまいだけれど、でも、ポリゴンで描かれたキャラの目が…、全員はなから死んでいる感じがする。
とは言えポリゴンだからこそ、人間らしさが排除された、まるで人形のような冷たい美しさというか…、ヒロインであるマリアの持つ、不幸な女性だけが纏ってしまう美しくも哀しいオーラなど、そういうものが伝わってくる気がします。
マリアは沢山の人格を作り上げてしまいました。
そうしないと自分自身が壊れてしまいそうだったから。
けれどマリア本人には、自分の中に他の誰かがいるという自覚も、彼らを生み出すきっかけとなった或る事件の記憶も無い。
その記憶は心の奥底にしまい込んだから。
けれど、重要な記憶を無理矢理しまい込んでしまったために、心が何通りにもひび割れてしまった。
マリアの意識は、ブツ、ブツ、と何度も途切れて、その度に別人格が活動を始めてしまいます。
一番救いを求めているのはマリア自身なのに、その苦しみに蓋をした、せざるを得なかったマリアは、自分でも気づかぬうちに、ただ静かに…完全なる崩壊、すなわち死を待つばかり。
自分で望んでいるわけでもないのに、死に誘われてしまう。
だから、わたしは何度も何度もこのゲームをプレイしているにも関わらず、やっぱり何度も何度もマリアを救いたくなってしまいます。
マリアが死亡するエンディングは見たことがありません。
多分これからも見ることはないでしょう。
わたしは仕事柄、解離性同一性障害の方と時々出会いますが、その度にこのゲームのことを思い出します。
幼かった頃のわたしに、精神医学等への興味を抱くきっかけの一つをくれたゲームだから。
ジャンルはテキストアドベンチャー。
発売されてから15年以上年も経つのに、時々棚から引っ張り出してプレイしたくなる、不思議な味のある作品です。
名作、と呼ぶには余りに癖があるけれど。
プレイヤーを怖がらせるべきシーンよりも、何気ない日常を描いているだけのはずのシーンが妙に怖いからです。
そもそもポリゴンが怖い。
…それを言っちゃおしまいだけれど、でも、ポリゴンで描かれたキャラの目が…、全員はなから死んでいる感じがする。
とは言えポリゴンだからこそ、人間らしさが排除された、まるで人形のような冷たい美しさというか…、ヒロインであるマリアの持つ、不幸な女性だけが纏ってしまう美しくも哀しいオーラなど、そういうものが伝わってくる気がします。
マリアは沢山の人格を作り上げてしまいました。
そうしないと自分自身が壊れてしまいそうだったから。
けれどマリア本人には、自分の中に他の誰かがいるという自覚も、彼らを生み出すきっかけとなった或る事件の記憶も無い。
その記憶は心の奥底にしまい込んだから。
けれど、重要な記憶を無理矢理しまい込んでしまったために、心が何通りにもひび割れてしまった。
マリアの意識は、ブツ、ブツ、と何度も途切れて、その度に別人格が活動を始めてしまいます。
一番救いを求めているのはマリア自身なのに、その苦しみに蓋をした、せざるを得なかったマリアは、自分でも気づかぬうちに、ただ静かに…完全なる崩壊、すなわち死を待つばかり。
自分で望んでいるわけでもないのに、死に誘われてしまう。
だから、わたしは何度も何度もこのゲームをプレイしているにも関わらず、やっぱり何度も何度もマリアを救いたくなってしまいます。
マリアが死亡するエンディングは見たことがありません。
多分これからも見ることはないでしょう。
わたしは仕事柄、解離性同一性障害の方と時々出会いますが、その度にこのゲームのことを思い出します。
幼かった頃のわたしに、精神医学等への興味を抱くきっかけの一つをくれたゲームだから。