生け花のお稽古中に、生け花の先生から「実は〇〇ちゃんに相談があるの」と話を切り出されました。

何だろう?とドキドキしながら聞いたら、「わたしって、今後も白髪染めを続けるべきかしら? やめるべきかしら?」という相談でした。

先生は75歳をだいぶ前に超えた方ですが、アラサーのわたしよりも遥かに美意識の高い方で、お肌はいつもプリップリでツヤッツヤですし、長い髪のお手入れを毎日欠かすことは無く、いつも2週間に1回は美容室で髪を染めていました。

その先生が最近、1か月ほど入院しました。

入院中に髪を染められず、髪の根元数センチが白くなったため、先生は「髪が真っ白な自分を見て、とてもショックだった。どんなにお洒落をしていても、自分はもう年寄りなんだ…って思い知らされた気がした。でも、これを機に白髪染めをやめるべきかしら? わたしもいい歳だし…。同年代の周りの人たちは白髪染めをやめている人が多いし…」と悩んだのだそうです。

わたしは「髪を染めること自体が体に良い行為とは言えないので、体のことを考えるとやめるのがベストなんでしょうけど、先生はさきほど〝髪が真っ白な自分を見てとてもショックだった〟とおっしゃいましたよね? 白髪染めをやめることで〝白髪染めから解放されて気楽になった〟とホッとするならともかく、〝白髪染めをやめて老け込んだ〟と元気がなくなる可能性があるなら、また染めても良いんじゃないでしょうか? 先生ご自身が楽しく暮らせる髪色でいるのが、心の健康のために良いんじゃないですか?」と答えました。

すると先生は「〇〇ちゃんならそう言ってくれると思ってたわ! 早速美容室に予約を入れるわ! 今まで黒く染めていたから、次は茶髪に挑戦するわ!」とニコニコして、翌日会った時には先生の髪の毛は茶色になり、パーマもかけていらっしゃいました。

そもそも、悩み事の相談って、欲しい答えを言ってくれそうな人にしますよね。

もし先生が本当に「白髪染めをやめたい」と思っていれば、既に白髪染めをやめた同世代のお友達に相談して「やめたほうがいいよ」という答えを貰うでしょうが、美意識が高いとまでは言えないものの人並み程度には美容が好きなアラサーのわたしに相談した時点で先生が「本当は白髪染めをやめたくない。やめなくていい、と誰かに言って欲しい」と思っているのが伝わってきました。

髪を染めるのはお金も時間もかかることですし、染料に含まれる成分は人体に無害とは言えないので、判断が難しいところですが、

〝白髪染めから解放された〟

とホッとするのか、

〝白髪染めをやめて老け込んだ〟

とガックリするのか、

を基準に考えると良いのでは?ともわたしは思います。

コメント

まるこ
2020年1月10日10:32

なるほど!
白髪染めを止めてホッとするか。老けたと元気がなくなるか?
それは良い判断ですね。私は染めるのをやめたら、忍たま乱太郎の校長先生と間違われそうなので、しばらく染めます。
おっしゃる通りですね。相談する時は予め自分の答えがあり、誰かに背中を押してもらいたい事多いですもの。ナイスなアドバイスでした。

しょこら
2020年1月10日18:16

素敵なコメントですね!このやり取りを見ていて、
つい自分の立場でしかものを言えない自分が
思わず恥ずかしくなりました。
私もG-darkさんのように、迷った人の背中を
押してあげられる人になりたいです。

G−dark
2020年1月11日23:33

まるこさんへ。

忍たま乱太郎の校長先生!?
うわ〜懐かしい!
可愛いですよね、校長先生。
ありがとうございます。
内心、「体のことを考えたら止めるべきなのかな?」と思いはしたのですが、結果的には良かったみたいです。
先生がまた美容室に通い始めたことで、先生の顔馴染みの美容師さん(この方も高齢)も喜んでくれましたし。

G−dark
2020年1月11日23:39

しょこらさんへ。

ありがとうございます。
いえ、先生とは長い付き合いなのと、先生が明らかに「本当は白髪染めをやめたくない」というのが言葉からも表情からも明らかだったので、今回はアドバイスが出来たのですが、普段他の人から相談された時は自分の立場でしか物を言えないことが多いです。
わたしも今後、迷っている人の背中を良い方向へ押せる人になりたいです。

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